NEWS日和 2 (ページ24)

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シークレット・シークレット……S.k. ページ24

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久しぶりにホテルに呼び出されて行ってみたら、シゲがスーツを着てソファでボーッとしてたので驚いた。
ダークグレーの渋いスーツの上だけ脱いでシャツのボタンなんか2つ3つあけちゃって。サイドテーブルには開けっ放しの缶ビールが3つ。

｢え、なに、どしたの？｣

とりあえずコートをすぐそばのハンガーにかけて話しかける。
シゲは黙ったままおいでおいで、って手招きして、ポンポン、と自分の横をたたいて言った。

｢友達の結婚式出てきた｣
｢あーそれで、スーツ｣
｢似合うっしょ｣
｢そりゃまあ、いつもより数倍イケメンですねー｣

軽く対応して近くの缶ビール持ってみる。空だな。備え付けの小さな冷蔵庫の中にまだビールが入ってたからひとついただいてみる。

ぶしゅっ

｢相変わらず自由な女｣
｢いーじゃんわたしたちの仲で自由なくしてなにが楽しいのよー｣
｢ふん｣

あれ、なんかめんどくさい？

シゲの顔をじっと見つめてみる。彼女とはまだ別れていないはず。仕事も上手くいってるはず。まわりの友達からもなんの情報も入ってない。
あーでも忙しいって言ってたかな。
それで、ちょっとイライラしてわたしを呼んだのかな。

｢なんかあったら素直におねーさんに話していいんだよー？｣

よしよし、と髪を撫でてそう言ってみる。染めたり戻したりの髪は、ほんの少しごわっとしてる。シゲみたいに素直じゃない髪だなぁ。

｢ふーん｣

そう言って、シゲは缶ビールまた飲み干して、わたしの腰を抱き寄せる。わたしは片手に缶ビール持ったまま、シゲにぴったりくっついてみる。頬にあたる彼の胸の近く、ボタンがあいてて白い肌が見える。えっちだ。なんで1人でこんな無駄に色気出してんだか。

｢A、やらせてよ｣
｢もっと素敵な言葉ないのかなぁ｣
｢愛の営みを｣
｢それヤダし｣

愛ないし。と心の中でつぶやいて、ビールをテーブルに置く。シゲのビールも取り上げて、置くと、それを待ってたかのようにシゲがくちづけしてくる。