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「……ひょっとして…雅治」
口を開きかけたけど、こんなことを雅治に聞いていいのか迷って、私は言葉が続かなかった。
だけど、私が言いよどんでいる間に
雅治はあっさりとしゃべり始めた。
「さっきの話しの続き…というか
離婚の理由…。
やっぱ、NYへの海外赴任は
ハードルが高いみたいで
イヤだって言われた…笑」
「単身赴任って選択はなかったの？……」
「あいつは、今してる自分の仕事を辞めたくないし。遠距離恋愛じゃないけど、単身赴任はこの先、不安だって…」
「……そうなんだ」
顔は見たことあったけど、私自身彼女のことは詳しく知らなかった。
キャリアウーマンだったんだ…
「あいつ、学生時代に遠距離恋愛していたみたいで…やっぱり、距離が離れると、余程のことがないと続かないみたいでさ…。あいつに言わせると俺って、結構冷たいみたいだし…笑」
「そう？」
私が知っている雅治は冷たいイメージなんて
全くと言ってなかったけど…。
それどころか、周りの人達にもすごく気を配っていたし…
明るくて、誰にでも気さくに声をかけてて……
だから、私と付き合っていた頃、冷たいイメージなんて持ったことなかった。
その逆で、私は面倒見がよくて、温かい人だと思ってたのに……。
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作者名：ミイ
| 作成日時：2016年12月7日 22時
