01. ページ1
.
さおが、体調を崩した私を心配して
仕事帰りに久しぶりに会うことになった。
このお店はお客さんのその時の体調に合わせて
いろいろな食材を調理してくれるお店で
最近は、女性に人気のお店…。
「ねぇ、聞いた？ 櫻井 翔くんの昔の彼女の話し！」
「聞いた聞いた〜！ もう、完敗って感じ〜！
そりゃ、あんな素敵な彼女と昔本当に
付き合ってたんじゃ…
翔くんもそうやすやすと
誘いに乗ってこなかったのもわかる気がする〜…」
「そうだよね〜♪
昔も今も変わらず、彼女のこと大切にしている感じがするものね」
聞こえてくる話し声に
私は顔を上げてそちらへと視線を向けた。
どうやら、隣の席には
翔ちゃんと同じ大学出身の女の人達が
お食事を楽しんでるみたい。
いつものことだと思いつつ
そこに漂う空気はいつもと違う感じがして、重苦しい。
つんつんと腕をついてくる感触に
前を向くとさおが声を潜めて言ってきた。
「気にしちゃダメだからね」
「あ…、うん。大丈夫だから……」
そう返すけど
さおの顔には心配しているというのがありありと見える。
そりゃ…、気にしてないと言えば嘘になる。
翔ちゃんからは、その噂の相手である彼女のことは聞いた。
大学時代、付き合ってたことがあり
彼女は自分の夢を実現するために
アメリカの有名な雑誌社に就職した人物だということ。
そしてこの前、家まで彼女が訪ねて来た
その理由も……
あの時、翔ちゃんはあえて言わなかったけど
たぶん、その人は今も翔ちゃんのことが好きなんだ。
だから、わざわざ家に訪ねてきたりしたんだ…。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2847人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミイ
| 作成日時：2016年12月7日 22時
