最初で最後 Sho ページ13
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車が走り出すと
ふー、と静かに息を吐き出して
助手席のシートに身をずるずると沈めていくA。
…結構、疲れちゃってるなぁ
あれ？気のせい？
目の下にクマまでできてないか？
どんだけ、緊張してたんだよ。
俺の家族に会うのに
そんな緊張しちゃったんだ…
ハンドルを握りながら
俺は堪えきれなくなり
クスクスと笑いをこぼした。
「…ん？どうしたの？翔ちゃん」
『あ…いや、お疲れだなぁ…と思って』
「疲れた…って言うより、
いきなりなことだったから…緊張しちゃった」
『だけど、前もって言ってたら、もっと緊張しただろ？』
「…そうだけど、やっぱり言って欲しかった」
『そうなの？』
「そうだよ、だって前もって
心の準備があるとないとじゃ違うよ？」
そう言って口を尖らすAに
『…え、準備って別にいらなくねー？』
笑いながらそう言うと
軽く睨まれてしまった。
『そんな顔するなって… 笑』
小さな子供が
ふてくされたようなその表情が
なんだかとってもかわいくて
片手を伸ばして彼女の髪をなでた。
『今度からは、ちゃんと前もって言うからさ』
「…うん」
『今度、家族と一緒に食事に行く時は、ちゃんと言うから』
「…うん」
『じゃあ、俺のこと好きって言って』
「やだ、言わない」
『そこは好きって言うとこだろ？』
Aの小さな反抗に俺が笑えば、
拗ねた表情を作りながらも
甘えるみたいに俺の手に
指先を絡めてくる。
『…A、』
赤信号で停車した車の中
Aの名を呼ぶと小さく
「なに、翔ちゃん」って言いながら
懸命に怒ってるような
表情を作ろうとする彼女。
もう、怒ってないんだろ？
本当は「疲れたから、抱きしめて」って
言いたいんだろ？
…知ってるよ(笑)
俺は笑いながらAを抱き寄せて、
考えていたことを話した。
『これから先は、心配しなくて良いんじゃない？』
「え、何を？」
『付き合ってる相手の親に会うってのは
これが最初で最後。』
「……え？」
『Aは俺とだけ付き合って行くんだから』
そう言うと
照れながらも、ようやくいつもみたいに
俺を見て笑った。
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あい(プロフ) - 読めました^ ^ありがとうございます☆ハラハラ、ドキドキの展開です！また更新楽しみにしてますね！！ (2014年9月11日 8時) (
レス) id: c84aae0476 (このIDを非表示/違反報告)
ミイ(プロフ) - あいさん» あいさんこんばんは♪たぶん、今頃はもう読めたとは思うんですが…私も新章立ち上げた途端自分の作品を読めない状態で焦りまくりました(笑)。きっと、私の操作ミスですかね…すっかりこんな簡単な作業(？)もアタフタする私ですが、これからもよろしくお願いします♪ (2014年9月11日 0時) (レス) id: 9edb8f6016 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - こんばんは。いつも本当に楽しみにしてます☆更新のお知らせだったので、待ってましたとばかり読ませてもらおうとしたのですが、どうも次に行けないのですが、何か見方変わりました？ (2014年9月9日 23時) (レス) id: c84aae0476 (このIDを非表示/違反報告)
ミイ(プロフ) - チェリーさん» チェリーちゃんこんにちは♪ これからの展開…きっとハラハラドキドキですよ(笑)サキさんにもしっかりと活躍してもらうつもりだから、また次の章も遊びに来てくださいね♪♪ (2014年9月8日 15時) (レス) id: 9edb8f6016 (このIDを非表示/違反報告)
ミイ(プロフ) - さくらさん» さくらさんこんにちは♪ 翔担の人は彼女が嫌いですよ…きっと(笑)。私もどんな時でも彼女がCMに出ると…「嫌い」とか言っちゃってるからね(笑)ここまで世の中の女性に嫌われてる彼女はある意味すごいなぁ…って尊敬しながらもやっぱりイヤだ…って思っちゃうよ (2014年9月8日 15時) (レス) id: 9edb8f6016 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミイ
| 作成日時：2014年7月11日 23時
