二人の夜 ページ10
.
『もう少し、仕事したら寝るから…
先に寝てて？』
.
そう言う翔ちゃんの邪魔にならないよう
一人、ベッドサイドの明かりで
読みかけの本を読む。
翔ちゃんは
いつも、テレビでは笑顔を見せてるけど
私達みたいな一般人より、
ずっとずっと忙しく働いてる。
「…翔ちゃんも大変だよね」
そうは、思っても
翔ちゃんが隣りの部屋にいるだけで
嬉しくて安心する自分がいる。
…と。
.
『やっぱ無理…もう眠い。』
「え、わっ。」
.
そう言いながら
翔ちゃんは私を抱きしめるみたいに
ベッドに倒れこんだ。
本を読んでいた私は
そのまま翔ちゃんの重みに従い、
ベッドに寝っころがる形になる。
読んでいた本にしおりをはさむ間もなく
翔ちゃんはさっさと
明かりをリモコンで消すと、
布団をかけてくる。
.
『もう、本なんか読まないで寝るよ。』
「…うん」
.
翔ちゃんにそう言われ、
目を閉じようとするけど
なんだか、しばらくぶりに
翔ちゃんに会えたのに
寝るのはもったいない気がする…。
翔ちゃんに腕まくらされなかがら
目を開けてそっと見つめた。
暗闇に慣れた目で
翔ちゃんの目元…鼻先…唇…と確認する。
.
『ほら、いつまでも目開けてない』
「えっ、あ…」
『そんなガン見されたら、寝れないだろ(笑)』
「目つぶってるのに、なんでわかるの？」
『Aのことは、
目つぶってててもわかるんだよ(笑)』
「…本当？」
『なんでもお見通しだよ…ほら寝るよ』
.
そのまま抱き寄せられて、
翔ちゃんの胸の中におさまってしまう。
大好きな翔ちゃんの香りを嗅いで
心臓がバクバクとうるさくなる。
や、ヤバい。
これだと…
ドキドキしすぎて寝れないんだけど。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 502人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミイ
| 作成日時：2014年1月18日 0時
