マネージャーさん ページ24
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冬の夕暮れは早くて
部屋の中が薄暗くなり始めた頃
私の携帯がまた鳴った。
…えっ、また翔ちゃんから？
今日は、2回も翔ちゃんから電話が来て
‘‘出かけるなよ、それからチェーンは掛けた？”
なんて、確認するみたいに言われた。
…私って、そんなに信用ないのかなぁ？
ちょっとむすっとしながら
スマホのディスプレイを見ると
翔ちゃんのマネージャーさんからで
慌てながら、通話をタップした。
.
.
「も、もしもし、」
‘‘もしもし、お久しぶりです”
「…こ、こんばんは」
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今年、札幌の実家へ帰った時
翔ちゃんを迎えに来たマネージャーさんが
「これから何かあった時、あなたとも
すぐ連絡を取れるようにお互いの連絡先を交換しておきましょう」
そう言われて、
連絡先を交換したことを思い出した。
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‘‘ 今回お電話したのは、
ネットに流れている件ですが…”
「…あ、はい」
.
返事をしながら
そのことで、自分に連絡が来たことに
胸の鼓動が早くなる。
‘‘ 実は、今回の件を調べている最中ですが
はっきりするまで、申し訳ありませんが
ホテル滞在となりそうです”
「……」
.
どうしよう…
翔ちゃんはしばらくここには
帰って来れないんだ。
‘‘ 何日くらいになるかは分かりませんが
荷物をまとめておいてください”
「…はい」
.
この忙しい時期に
翔ちゃんが部屋へ帰って来れないなんて
私は、どれだけ翔ちゃんに迷惑を
かけてしまったんだろう…
‘‘ 何か起きてからなら大変ですので
櫻井を守るためだとあなたも
理解してください”
「…はい」
何か起きてからなら…
その言葉に胸が苦しくなる。
‘‘ たぶん、20時前には迎えに行けますので
二人分の荷物をまとめておいてくださいね”
.
…ん？
今、確か…
「あの…二人分って、言いました？」
‘‘ そうです、あなたの分もですよ”
「私もですか…」
‘‘ はい、そうです。
相手はマンションの部屋までを知ってる可能性も考えられますので、しばらくその部屋は
空けてもらいます。’’
「……えっ」
‘‘ 私から連絡入れるまでは、
絶対にその部屋から出ないでください”
マネージャーさんまでもが
翔ちゃんと同じことを言うことに
ヒヤリと背中が寒くなり
自分の体温が一気に下がるような感じがした。
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作者名：ミイ
| 作成日時：2014年1月18日 0時
