【刀剣乱舞】変人とうまい飯。 (ページ5)

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「それであんたは、あんたの力は、“濁ってる”のか」

……貶されてるよな。
相手に悪意はないようだが、心底納得したような顔で言われると逆に傷つく。

……しかし的を射ている。弊害とはそういうことだ。

「察しがいい」ということは人の感情を読みやすいということになる。
嫉妬、憎悪、媚びと言うような負の感情は殊更に読みやすく、幼い頃から人間の汚さは目に付いた。

簡単に言うと、私は世俗にまみれた人間である。
……もともとの性格もあるような気はするけど。

「……私のような者が審神者になってはいけないのだろうな、本当は。……貴方も嫌だろ？」
「いや。あんたが、俺が写しであることを気にしないのと同じだ」

……大分違くない？
思わず眉根を寄せると、彼はふっと笑った。

「まあ少なくともあんたは正直そうだ。べつに嫌だとは思わない」

この山姥切国広、少しひねくれている？

A様の霊力が込められた刀ですからねぇ、似るのは当然ですよ、と肩の上の狐が呟いた。