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「……いや、写しとかは私にはよく分からんので気にしない」
「……なるほど。俺のことなどどうでもいい、と」
「そうは言ってない。私は単純に君が綺麗だから選んだだけだ。無知で申し訳ない」
山姥切国広はそっぽを向いて何かを呟いた。
「ごめん、なんて言った？」
「……綺麗とか、言うな」
……これは、照れてるのか、気を悪くしてるのか。
ちょっと分からなくなって黙っていると、こんのすけが肩の上に飛び乗ってきた。
「おめでとうございますA様！見事な霊力の使いこなしですね」
「ありがとう」
こんのすけを撫でると、気持ち良さそうに顔を擦り寄せてきた。
「山姥切」
そう呼ぶと、彼は一瞬顔を歪めた……ように見えた。
「ごめん。なんと呼べば……というか敬語もつけた方が良いですか？」
「……別に敬語はいらない。あんたが俺の主なんだろ。……名前も好きなように呼べばいい」
「……山姥切、と呼ばれるのは嫌なんだろ？それ以外にするよ」
彼は驚いたように私を見た。
「なぜ、それを……」
「顔を歪めただろ、呼ばれたときに。それと、好きなように呼べという前に間があった」
私は周りの人より比較的「察しがいい」らしい。
周囲には褒められることが多いが、残念ながら弊害もある。
「聡いな。……そうか。それであんたは……」
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