上辺だけなんかじゃないよ (ym×in) (ページ40)

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山田side

『お疲れ様でしたーー！！』
早く帰れよーという顧問の声を合図にバラバラと帰っていく部員達。

一緒に帰ろーぜ！という友達のさそいを断って俺は薮くんと体育館で自主練。

薮｢ふぃー、そろそろ終わるか、｣
雨もひどいから気をつけろよなーと言う薮くん

｢へいへーい薮くんはどーせお迎えでしょ、｣

薮｢そーなんだよ笑光が待ってくれてるから笑｣

と言いながら薮くんはじとーっと睨む俺の頭をクシャッと撫でてじゃあなーと去っていく。

くそっイチャイチャしやがってよぉ笑
暑すぎるわ馬鹿野郎、

もちろん天気予報なんて見てない俺はとりあえず急いで帰ろうと昇降口へ向かった。

____________

｢やっぱり誰もいねーか、｣
少し薄暗くて湿った昇降口はひとけがなくて、
これから濡れて帰ることを考えると余計に気が重い

とにかくこれより酷くならないうちに帰ろうと
昇降口の扉を開くと、

｢先輩、、？？｣

もさもさとした茶色の髪の毛がひょこっと見える、間違いない先輩だ

先輩も傘がないのか天気を確認するみたいに時折空を眺めてる姿がすごく綺麗で見惚れる

まぁこんな絶好なチャンスなんて早々ないから迷わず声をかける

伊｢係の仕事が終わんなくて笑｣
居残っちゃったらこのザマだよと笑う先輩、

伊｢山田は？｣
部活だよね？？雨でもやるんだねぇ偉いなぁと先輩

俺が

｢薮くんとやってたんですけどお迎えが笑｣
と笑うと

伊｢あー光ね。お熱いよねーほんと、｣
あちぃあちぃとかなんとか言ってふにゃんと先輩は笑う

｢先輩って家どこら辺ですか？？｣
と聞くと帰ってくる答え

めちゃくちゃ遠いじゃんか、

あ、いーことかんがえた笑

｢先輩、ちょっと濡れても大丈夫ですか？？｣
転ばないでくださいねと念を押すと

伊｢ふぇ？？なんで？？｣と不思議そうな先輩の腕を掴んで
大雨の中へと飛び出した

_________

伊｢はっ、、っはぁ、｣

ザアザア降る雨の中を走ること数分、
ここは俺の住んでるマンションのロビー、

伊｢や、山田？？、っいきなり、っやめろよ｣
心臓と肺に悪い！！と俺と手を繋いだまま
息を切らしながら文句を言う先輩。

伊｢ってか、ここって、、｣
となにかに気づいた先輩笑

｢俺の家ですよ。｣
近かったんで、
止むまで俺ん家でお茶でもどうぞ

といってやけにあたふたしてる先輩を俺は
家に招き入れた