天使が住まう家 (ページ4)

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「家から出さないってなによ･･･。
あなた一体なんなの!?」

様子が一変したことに恐怖を感じて身をよじるが、体格差もあり抜け出すことが出来ない。
嫌な記憶がフラッシュバックして心臓がバクバクと音を立てる。

「ごめん、怖がらせたい訳じゃないんだ。
でも今帰ったらまた君は同じことをするよね？
暫くここでゆっくりしたらいいよ。
必要な物があったらなんでも用意する」

「なに、いってるの？
あなたがそんなことする義理ないでしょ」

「君はもう死にたかったんでしょ？
君のこと少し調べさせてもらったんだけど、もう帰るところもなくなるし、頼れる人もいなんだよね？
どうせ捨てる命なら僕にちょうだい」

ベッドに座るように促され、彼は震える私の手をそっと包みこみながら言った。

「ちょうだいって…。
私とあなたは初対面でしょ。
なんでそんなこと」

「理由が必要？
うーん、そうだなぁ一目惚れなんてどうだろう？ㅎ」

クスクスと笑う彼はまるで天使みたいだった。