天使が住まう家 (ページ15)

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「チャンビニヒョンは本当は優しくて頼りがいのある人なんだ。
今回は僕がちゃんとヒョンにAのこと伝えていなかったことが原因だからあまり恨まないであげて」

確かに初めは怖かったが、誤解が解けたあとのチャンビンは親しみやすそうな雰囲気だった。
先程のフィリックスとの会話からも相当仲が良さそうだ。

「あの人フィリックスのことヨンボガって呼んでたけど…」

「あぁ、僕の韓国名がヨンボクなんだ。
オーストラリアではフィリックス。
フィリックスの方が呼ばれ慣れてるんだけど、こっちではヨンボクって呼んでくれる人も結構いるんだ」

「私もヨンボクって呼んだほうがいいの？」

「フィリックスで大丈夫だよ」

グズグズと甘えるように彼の胸元に顔を埋めた。

「甘えん坊のAも可愛いね。
今日は怖い思いさせちゃってごめんね
お詫びと言ったらなんだけど今日はずっとそばにいるよ」

その言葉に心底安心してしまう私はもうとっくにフィリックスから離れることが出来なくなっていた。