2、人間なのか刀なのか ページ4
薬研side
薬研「.....。」
俺っちたちはただ下を向いて、黙っている。
怖い。主に目をつけられるのが。
嫌だった。
ずっと。
最初の頃、俺っちたちを見てくれた主たちは、悪い人じゃ無かった。
でも担当が変わるうちに、最悪な奴等がきたのだ。
短刀だろうと関係ない。
女も男も、俺っちたちを夜に言霊で無理矢理縛って命令した。
嫌なのに、したくないのに。
時に殴られ、時に触られ、
時に縛られ。
怪我をして帰ってくる兄弟たちや旦那たちを治療しながらも
ずっとあいつらを恨んでいた。
嗚呼、本体があれば。
あいつらを刺してやるのに。
女主「あらぁ?お揃い?」
男主「ああ、お前か。今日は安定と三日月は俺のだからな。」
女主「えぇー?私も三日月とやりたかったんだけどぉ?」
男主2「お前も来てたのか。じゃあ俺は短刀たちを貰うかな。」
それに怯える兄弟たち。
一兄の姿はない。
きっと、今はっ...。
薬研「っ....!!」
弟たちを後ろに押しやって、主たちを睨む。
男主「へー?こいつ、逆らおうってよ?」
男主2「刀の癖に?人に使われなきゃ意味ねぇ癖にか?ははあ!?バカか?」
女主「駄目ね、調教が足りてないみたい。やっちゃいなさいよ?」
男主2「ああ、そうだなぁ?」
暴力癖のある男の主が近寄ってくる。
逃げようにも、既に結界で囲まれて、
動けない。
男が腕を振り上げた。
嗚呼、殴られる。
次に来るであろう衝撃に身構えたその時、
襖が張り飛ばされて、灯りが全て倒れて消える。
強く風が吹き込んで来て、目を細めてそっちを見た。
息が止まった。
満月の月光を背に、
狐の面をした人間が、宙に飛んでいた。
血塗れで、鉄の臭いがする。
凛とした、それでいて冷たくて、刃を突きつけたような声が響いた。
「神を愚弄したその罪、命をもって償え
―外道がっ!!!!!!」
一瞬、何かが光った気がした。
次の瞬間、主たちは死んでいた。
切り裂かれて。
あの人間だけが幻だったように消えていた。
そして、
他に残っていた主二人の気配も消えて、
五人の本丸の主が
一瞬にして殺されていた。
薬研「っは」
慌てて息を吸い、主たちを見る。
綺麗に斬られていて、もう魂を抜き取られたように
そこからは何の力も感じなかった。
即死だ。
五虎退「これ...は?」
薬研「分からねぇ。でも...」
本当に、人間がやったのか。
そう思った位、
一瞬の事だった。
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白い雪(プロフ) - * *花菜**さん» ありがとー!頑張る笑 (2018年3月29日 9時) (
レス) id: b06dc51979 (このIDを非表示/違反報告)
* *花菜**(プロフ) - ひさしぶりに読んだよ！応援してます(*´ω｀*) (2018年3月29日 8時) (レス) id: 10d63d3fb8 (このIDを非表示/違反報告)
白い玉(プロフ) - 千本桜さん» ありがとうございます!!一気に更新を公開するので待っててください! (2018年2月7日 15時) (レス) id: b06dc51979 (このIDを非表示/違反報告)
千本桜 - 続き楽しみにしてます！更新、頑張ってくださいね！応援してます！ (2018年2月7日 5時) (レス) id: e733f5adaf (このIDを非表示/違反報告)
白い玉(プロフ) - 優香さん» ありがとうございます!!更新一気にするつもりなので楽しみにしててください!! (2018年1月26日 13時) (レス) id: b06dc51979 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白い玉 | 作成日時：2017年11月5日 19時
