元無能幹部の暗殺者は有能です！ (ページ3)

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1話　王国ページ3

A視点

私は、我々国をでて、昔の組織のアジトがある国へと向かう。
全ては、みんなに迷惑をかけないように。

それは、我々国のみんなはもちろん、組織のみんなにもだ。
あの侵入者に襲われたときに思い知らされた。

自分が、我々国に入ってから意識が甘くなっていることに気が付いた。
そして、あの男の身のこなし、おそらくプロの諜報員だろう。

あのまま国にいては、迷惑がかかるだろう。
そして、わざわざ私を狙う理由は、おそらくらっだぁ運営絡みなのだろうと考えた。

なので、組織に戻るのを決めたのだ。

王国の検問所に着いて、自分で発行した偽名の通行許可書を見せ潜り抜ける。
私が抜けたことはさすがに、伝わっていないだろうし、友好国だから余裕で通ることができた。

折角だから、国を少しだけ楽しもうと思い、城下町に向かう。
洋服、スイーツ、景色。
なんだかんだで満喫した後、疲れ果てて宿屋に泊まる。

皆は帰ってきた私を見てどう思うだろうか。
何も連絡をしていないから、少し不安になる。

だが、運営は絶対に存在することは信じている。
皆は強いし、仲が良い。

彼らに勝てる者共なんているのだろうかというほど。

そして、何より国の幹部との親交もある。
それは国を傷付けない代わりに、組織に手出ししない、という約束の上で成り立っている。

だから、私たちの組織はとても強いのだ。

私は、明日、皆に会えることを楽しみにして布団に入る。
いい夢を見れますように。