元無能幹部の暗殺者は有能です！ (ページ16)

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12話　さようならページ16

tn「何者や！？」
相変わらずの関西弁、ばれてはなさそうだね。
無言のままトントンを飛び越えて、レーザーの盾にしながら動く。
これで、しばらくは耐えれるかもしれないが、肉体派が来たら厄介なので、さっさと落としてしまいたい。

息を吐くと同時に、力強く地面を蹴って、回し蹴りを見舞う。
が、さすがといったところで簡単によけられる。
＿＿＿まずい。レーザーがこっちへ来て撃たれる…
とっさの判断で弾はよけるが、反動で体勢を崩す。

それを見たとともに、トントンは動く。
しかし、気合と一緒に振り下ろされたトントンの剣を直上跳びでよけて、そのままかかと落としを見舞う。
思ったよりあっけなく倒れてしまったが、倒す気はないのでそのまま奥へと進む。

総統室の奥。グルッペンの居室。
大分久しぶりに来たが、おそらく戦闘音に気が付かないあの人ではない。

gr「私を殺しに来たのはお前か。」
懐かしいバリトンボイス、違うのはそこにこもった明確な殺意。
しかし、グルッペンは丸腰のようにしか見えない。遠くに人の気配がするが、間に合わまい。

『ごめんね、グルッペン』
私の声のまま喋る。
グルッペンは私がAであることに気が付いたんだろう、驚いて一瞬鈍る。

その隙に。
スッ……
グルッペンの首を限りなく滑らかに落とす。

我々国総統は、あっけなく散ってしまった。
最後に感じた驚きと共に
元部下の手によって最期を迎えたのだった。

さようなら、総統＿＿＿＿