９５話 ページ9
賁様に命じられた部隊の再編成やら物資の確認やらを他の者にも手伝わせ、何とか片付けた。
普通は私一人に任せる量じゃないのに。ﾑｶﾂｸ…
とりあえず一段落ついたので、城の雑貨屋などを見て回る。私だって洒落たものは好きだ。
こじんまりした店に入ると、手の込んだ小さい髪飾りがずらぁと並んでいた。一つ一つデザインが違って、花の形や、蝶の形。葉、虫など、色々なものがある。
個人的に趣味どストライクではあったけど、流石に戦中に付けることは出来ないかなと思い、飾りの似合う華やかな衣装が少し寂しく感じた。
それからぶらぶら歩いていると、蒙恬と陸仙に会って、一緒に店を回った。蒙恬は信と賁様と先程まで話していたみたい。
後で蒙恬にこっそり話の内容を教えてもらい、賁様と信の相変わらずの会話に思わず可愛いと笑ってしまった。
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『王賁"二千人将"！！』
賁「黙れ普通に呼べ。」
『相変わらずつれないですね。せっかく可愛い可愛い部下が隊長様の二千将昇格を喜んで呼んでいるのに。』
お前など可愛くない、とそっぽを向く賁様に、
本当のこと言ってもいいんですよ〜？とふざける私。
山陽から発った後も、こんな会話の毎日が続いていた。
李牧率いる趙軍と燕が戦ったことなど大きな出来事もあったが、私達は相変わらず前線に張り付いているだけだし、特に関与することもなく終わった。
でも賁様と私はこの戦、絶対に大きな"次"があると読んでいる。もちろん裏にいるのは李牧だ。
最近は以前よりそうやって中華全土の動きについて、賁様と一緒に考える事が多くなっている気がする。相変わらず私達の会話に色々な意味で進展の文字は無いのだけれど。
私の心にも徐々に変化が現れて(と言っても大した事ではないかもだけれど)、前よりも賁様といられることに嬉しさを感じたり、ドキっとする事が増えた。簡単に言うと私の乙女度が上がった。
この間なんてつい賁様の腹筋を見て、「賁様って凄ーく格好良いですよね。」なんて言ってしまった。「黙れ」と返されたけど。
よくよく考えてみるとこの感情はもう恋に近くて、でも心の中だけにしようと思った。
難しそうだけどね。
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高木 - 主が瀕死状態のシーン見てみたい続き待ってます！ (2021年10月15日 16時) (
レス) @page13 id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)
中村千尋(プロフ) - 更新頑張って下さい!!とても続きが気になります (2019年5月19日 21時) (レス) id: a991a170a0 (このIDを非表示/違反報告)
そら - すごく面白いです。更新待ってます。 (2019年4月21日 7時) (レス) id: d084693c8e (このIDを非表示/違反報告)
XiuLu-涙(プロフ) - いまでも更新待ってます。 (2019年2月25日 18時) (レス) id: 3abc175966 (このIDを非表示/違反報告)
狭間電源 - きめ細かな文で、かつ面白いので更新、待ってます。 (2018年9月29日 14時) (レス) id: c89b62a7b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：末利 | 作成日時：2017年2月18日 10時
