９７話 ページ11
山陽を平定してからあまり月日がたっていない頃、合従軍という秦国に…いや、中華にとって本当に大きな戦いが起こった。
『賁様っ･･････』
賁「分かっている･･･行くぞ」
「「「ハッッッッ…！！！」」」
私達の秦国を除く六ヶ国が一度に攻めてきた事を先程知ったばかりだが、まだ信じられずにいる。
あまりに急だし…それに、二・三ケ国の同盟は賁様も私も想定していたけど合従軍だなんて。
国が滅ぶかもしれないという信じ難い恐怖と緊張で唇が震えるのを感じつつ、馬を飛ばして函谷関へと急ぐ。
『賁様、城が･･･』
秦の中心部に近づく途中で、中規模の城を見つけた私は、息を呑んだ。
賁「･･･一度止まるぞ。馬を替え休息だ。」
全員…死んでる。女も子供も、皆。
その惨たらしい光景に兵達も驚いている。
間に合わなかった、守れなかった悔いと筆舌に尽くし難い感情が胸の内を掻き立て、頭の中で
ざわつき始める。悪い予感がする。
賁「･････････ﾁｯ」
『全員律儀に始末されているということは、
山陽の件で秦への恨みが今一番大きい魏軍でしょうか。ここからも近いですし。』
賁「すぐに分かる。おそらくこの先でどこかしらと戦り合うことになるだろうからな。」
番「それにしても伝令の者が少ないぞ。これではこの先誰か将軍や他の部隊と共闘するのか単独で戦うのかすら分からん。」
『上もいきなりの合従軍に麻痺されているのでしょう。多分今必死で策を練っています。策があればいいのだけれど……。』
きっと先生も必死で軍略地図と戦っている筈。
兵数の消耗を抑えつつも、私達がなるべく時間稼ぎをしなくてはならない。
賁「行くぞ。」
『･････････賁様。』
なんだ、と黙り込んだ私に目を向ける。
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高木 - 主が瀕死状態のシーン見てみたい続き待ってます！ (2021年10月15日 16時) (
レス) @page13 id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)
中村千尋(プロフ) - 更新頑張って下さい!!とても続きが気になります (2019年5月19日 21時) (レス) id: a991a170a0 (このIDを非表示/違反報告)
そら - すごく面白いです。更新待ってます。 (2019年4月21日 7時) (レス) id: d084693c8e (このIDを非表示/違反報告)
XiuLu-涙(プロフ) - いまでも更新待ってます。 (2019年2月25日 18時) (レス) id: 3abc175966 (このIDを非表示/違反報告)
狭間電源 - きめ細かな文で、かつ面白いので更新、待ってます。 (2018年9月29日 14時) (レス) id: c89b62a7b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：末利 | 作成日時：2017年2月18日 10時
