5th ページ6
「なんでシモーネはいないの？」
「準備に手間取っておりまして……」
「やだやだ、今すぐ会わせろ！」
ウエイトレスに当たる少年。幼い顔をしているが、年齢は13歳。
アクシア家の長男、アグリだった。
アーロンはため息をつく。アグリこそ、アーロンがアクシア家を忌み嫌う最大の要因であった。
まず、わがまま。大人の言うことを聞かず、両親の元でぬくぬくと育ってきたアグリに不自由は無かった。それ故、アグリはわがままな性格になったのだ。
そして、シモーネを溺愛し、アーロンとエターナを毛嫌いしていた。
もちろん、彼らもアグリは嫌いだ。しかし、アグリはそれ以上に二人が嫌いだった。
再び彼がため息をついた時――扉が、勢いよく開いた。
「シモーネ！」
「ごめんなさい、皆様。遅くなりました……」
つややかなオーシャンブルーのドレスに身を包み、微笑を浮かべるシモーネ。すぐさま、アグリが駆け寄った。
しかし――
「行こう、アル」
「え？ パーティはいいのか？」
「ええ。私、好きじゃないって言ったでしょ？」
シモーネの後ろから、アルが顔を出した。アグリの顔はこれ以上ないほど引きつる。
「シモーネ……」
「あ、アーロン兄さん。エターナ兄さんは？」
「……いや、いるけど……どこに行ってたんだ？」
「後で話すから」
シモーネは、アルの手を引いて走り去っていった。
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紅映(プロフ) - あの、プレリスに載せてもいいですか？ (2011年10月5日 19時) (
レス) id: 3de99fac11 (このIDを非表示/違反報告)
フリージア(プロフ) - ＞美稀 オリジナル…です。 (2011年6月6日 23時) (レス) id: 4317b84763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フリージア | 作成日時：2011年3月28日 12時
