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15th ページ16

――悪魔は私に囁いた。

『自由になれ。自由こそが、すべてを支配する』


――悪魔は俺に囁いた。

『強さを極めろ。強さ以外、何もうまない』


遺志の違いが、それぞれに違った意志をうみだす。
そして――敵となる。


「嘘だ」

尊はそうつぶやき、目の前の敵を見つめる。眼鏡の奥で、悲しげに瞳が揺れている少年。
「嘘じゃありませんよ……神川さん」

いつから、こうなった?

頭の中には疑問しか浮かばない。しかし、確固たる真実としてそれはあった。
目の前の敵――朱怜は、悲しげに微笑んだ。青いオーラを浮かばせて。

青いオーラは、雨の属性。雨の属性は、自由を示す空にある。
反対に、尊のオーラは赤。赤いオーラは炎の属性を表し、平和を示す。

最初から変だと思っていた。尊がこの年になれば、リーダーは譲ると真八は明言していた。
尊も、平和の為に動けることが嬉しいと思っていた。
しかし、前日になって真八は悩むようになった。

尊に譲るべきか――

今思えば、真八は知っていたのだ。
朱怜が『空』のリーダーとなったことを。
彼は、友同士で戦わせたくなかったのだ――。

「……次に会うときは、敵です」

静かに紡がれる、宣戦布告。
本当は彼も願っているのに。本当は、平和を求めているのに。

運命は、残酷だった。


――私を異端児と言うのなら、私はこの世界を異端と考えよう。


かつて、真八が言っていた。
なら、俺もなってやる。

“異端児”に――

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紅映(プロフ) - あの、プレリスに載せてもいいですか? (2011年10月5日 19時) (レス) id: 3de99fac11 (このIDを非表示/違反報告)
フリージア(プロフ) - >美稀 オリジナル…です。 (2011年6月6日 23時) (レス) id: 4317b84763 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フリージア | 作成日時:2011年3月28日 12時

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