◆もしも、落ちた先がBEAST軸ならば◆(リク:メガネかけたお茶っ葉 様) ページ4
大学生として性を謳歌していた時が、何故だか随分と遠い夢のように感じる。彼方にかざす夢の噺とは、この事か。
朝目を冷めてみれば、現在進行形で二つの携帯が鳴り止まぬことを知らない。
白い携帯を手に取り、二三度ボタンを押すと聞こえてくるのは呆れたような声。
「おいA。今何処にいる。」
『家。』
国木田の割れる様な、噛み付くような怒号が聞こえて来たが気の所為だろう。そそくさと支度をして家を出る。目の前のコンクリート塀に片足をかけ、勢いよく飛び上がったのは屋根の上。此方の方が幾分か速いのだ。
「今日は新人がいるンだぞッ!!!」
『昨日織田作が拾ってきた子か。』
「ぁあ、もう入社試験は終えている。急いでうずまきに来い。」
『そう急かすな、数分も経たずに着く。』
お前、家じゃなかったのか。その言葉が出てきた頃には、店の戸を開けていた。
『いやはや、待たせたな。おや、作之助も今来たのか。』
「……ぁあ。咖喱をひとつと、」
『アイス珈琲で。』
慣れた様子ではぁい。と奥に向かう店員さんを見送り、先に座った作之助の隣へ座る。
しかしまぁ、すごい殺気だ。
先程までタジタジだったのだろう。潤一郎が僕と作之助へ手を向ける。
「えーっと、芥川さん。紹介するよ。」
「此方はもう知っているとは思うけど、織田作之助さん。二年前に入社した探偵社員で、今日から君の指導をする先輩の一人。……で、此方が同じく指導係の先輩の」
「AA。俺の同期だ。」
潤一郎に被せて発された作之助の一言で、今の今まで作之助一人に向けていた闘争心に近しい何かが自分にも向けられたようだ。
『作之助。僕に説明が足りないのでは無いか。』
「……もうある程度、理解しているものだと思っているが」
嫌味など何一つないその言葉で、はぁーっ。と深いため息が出てしまったのはやむ無し。
「宜しく頼みます。織田先輩。A先輩。」
「ああ。」
『宜しく。』
どうやら僕は、随分なじゃじゃ馬ならぬじゃじゃ狗の躾に駆り出されたようだ。
狗の躾はカフェでやるものでは無い。当分うずまきは出禁かもな。そう思いながら一人静かに外へ出て、一服していると"黒い"携帯がバイブ音を鳴らす。
ふーっ。と溜め込んでいた煙を吐き出すと、その声に応える。
『何だ、"治"。ラブコールにしては些か速』
《遂に動くよ。》
『……そうか。』
《お願いね。
僕のBEAST。
僕の、皆の救済者。》
◆ハロウィンの違法建築物を秒速で解決する話。◆(リク:メガネかけたお茶っ葉 様)→←◆もしも、拾われた先がポートマフィアならば2◆
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絹ごし豆腐(プロフ) - メガネかけたお茶っ葉さん» 遅くなりました。リクエストお答えさせて頂きました。また何かありましたらご意見ご要望お待ちしております^^ (11月9日 21時) (レス) @page5 id: 797220ebc8 (このIDを非表示/違反報告)
絹ごし豆腐(プロフ) - メガネかけたお茶っ葉さん» リクエストありがとうございます。時期が多少ズレてしまいますが、お答えさせていただきますので少々お待ちいただければ幸いです…! (10月31日 19時) (レス) id: 797220ebc8 (このIDを非表示/違反報告)
メガネかけたお茶っ葉(プロフ) - こんばんは。時期ネタでハロウィンのチェイテピラミッド姫路城で1つお話が読みたいです…!! (10月30日 20時) (レス) id: 3fb3d74301 (このIDを非表示/違反報告)
絹ごし豆腐(プロフ) - メガネかけたお茶っ葉さん» ご丁寧にお返事頂き誠にありがとうございます。またご要望等ございましたらご連絡ください。引き続きどうぞよろしくお願い致します。 (10月22日 0時) (レス) id: 797220ebc8 (このIDを非表示/違反報告)
メガネかけたお茶っ葉(プロフ) - 絹ごし豆腐さん» リクエスト応えていただきありがとうございました!この世界線だと何となく正体察してそうでゾクゾクします←また何かあればリクエストさせていただきますね(*^^*) (10月21日 15時) (レス) id: 3fb3d74301 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:絹ごし豆腐 | 作成日時:2023年10月20日 10時