姫野家の守り神に一人の刑事が恋をした(怪異症候群）

ひとりかくれんぼ３ ページ5

大広間


A「美琴」


美琴「A!」


A「今､何をしてたの?」


美琴「『仏壇の鍵』で引き出しを開けてたの」


A「中には何が入ってたの?」


美琴「『マッチ』が入ってたわ」


A「あとで必要になるから持っていこう」


美琴「そうなの､なら持って行こう」


A「あと､さっきメモを見つけたのよ」


美琴「どんな内容だったの?」


A「なんか時計の裏に何かあるみたいなの」


美琴「じゃあ調べてみよう」


A「・・・どう?」


美琴「あったよ。えっと､『物置部屋の鍵』だって」


A「じゃあ行ってみよう」


美琴「待って､A」


A「どうしたの?」


美琴「あの[ひとりかくれんぼ]て､一体…何?」


A「…それはね､簡単にできる呪術だよ」


美琴「呪術？」


A「えぇ､昔霊能力者が霊力を上げるために
　 人形に霊を宿らして霊とコンタクトをとってたの」


美琴「じゃああれには霊が憑いてるの？」


A「えぇ｡でも､霊自体に体もないし何かできることはない
　 だから､あのぬいぐるみを燃やせばいいのよ」


美琴「じゃあ二階の暖炉を使って燃やせばいいの?」


A「そうなんだけど､手順が決まってるの」


美琴「手順?どんな感じなの?」


A「最初に塩水を用意する。次に暖炉の準備をする。次に
　 ぬいぐるみを捕まえる為の罠を作る。次にぬいぐるみに
　 塩水を掛ける。最後に暖炉に入れ燃やす」


美琴「じゃあ塩水を作るのが最善なのかな」


A「なら､台所に行く？」


美琴「いえ…さきに物置部屋に行こう」


A「わかった」

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