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フジガヤと俺、ヒロミツはついに屋敷から抜け出してきてしまった
手紙だけ置いて出てきてしまった
俺たちの関係を知っているタカシにも黙って
｢なぁ、フジガヤ
我が愛するエマ、ここに眠る
50年の幸福に感謝を捧げる
だって｣
俺の視線の先には少しさびれた石碑がある
｢そうだね｣
｢50年って長いよなぁ〜｣
｢そうかな？｣
｢フジガヤは愛し続けられるのか？｣
｢もちろん、だってもう3年も君を愛しているんだから｣
｢なんだよそれ｣
きっとすぐに連れ戻される
この時間がずっと続けばいいのにな...
フジガヤと森の中に張ったテントへ戻る
｢キタヤマ、愛してるよ｣
｢俺も｣
自然とお互いが目を瞑り顔が近づいていく
急接近したフジガヤからはミントの香りがする
この香りも好きだ
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作者名：みんみん | 作成日時：2021年1月4日 4時
