ぐずぐずな ページ6
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黒田side
ザーザーと降る雨。今日は生憎朝から大雨で、少しそわそわする。
「おはよう」ってAの肩を抱きながら入ってきた湧。
「雨やばすぎ、A大丈夫か？」
タオルでAの身体を拭きながら聞く湧。
それもそのはずで、低血圧が酷いAは雨の日はとくにグズグズさん。
今も湧に目つぶりながら抱きついててやっぱりしんどいよなって。
「湧も濡れてるからAこっちおいで」
光成がAを抱っこすると泣き出すA。
「えぇ、ごめんごめん。」「Aおいで？」
って結局湧のところに逆戻りで、背中をとんとんされてる。
「湧ー、来たとこ悪いんだけどスタッフさん呼んでる」
スタッフさんに話に行っていた織山がタイミング悪く湧を呼び出す。
「あ、無理な感じ？言ってこよっか？」
「あー、いや、行く、ちょっとだけA行ってもい？」
と湧が背中ぽんぽんすると渋々ながらも離れて、「ありがと」って頭を撫でて、走っていった湧の背中を見つめるA。
「A寒いからこっちおいで」
突っ立って動かなさそうなAを呼ぶと、首をぶんぶんふって入口に座り込んじゃう。
「ほーら、寒いって」
光成と同じように抱き上げると「やーだ」って泣き出すけど、身体が冷えて風邪をひかれるよりは泣いてくれた方がいい。
「今日グズグズじゃん、目回る？」
抱っこしながらゆらゆら揺れて背中を撫でてあげれば、
少し安心してくれたのかしゃくりをあげるだけで大人しくなる。
その代わりに目眩が凄いのかギュッと目を閉じる。
「俺が目塞いだげる！」
ってうっちーがAの目に手をかざすとどんどん眠くなってきたのか完全に俺に身を任せる。
「寝そう、黒ちゃんもうちょいそのまま」
うっちーもAとなれば完全にお兄ちゃん目線で片手は目に片手は頭をなでなでしてる。
「寝たね、」
「黒ちゃんここ降ろしな？」
皇輝くんがAの寝るスペースを確保してくれてそこにゆっくり降ろそうとするとぎゅっと掴まれてる背中。
「待って無理かも、もう俺も寝よ」
そのまま俺も背中を掴まれたまま狭いソファーで横になる。
ほぼ俺の上にAがいる状態だけど、笑
「おやすみ」
起きる時には雨が止んでAの目眩も治ってますようにと頭を撫でた。
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作者名：にゃん | 作成日時：2023年3月6日 19時
