きっと、意識してるのは私／俺だけ【モトキ】【Fischer's】 (ページ12)

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Aside

ピンポーン

ん？誰だろう？

モトキ…なわけないよね。

宅配便でーす、という声が聞こえる。

そりゃそうかと我に返りドアを開けた。

最近モトキは家に来ないし、LINEもあまりしてない。

さっき勇気をかけて電話してみたけれど、塩対応だったし。

『んあーもうなにあいつ…』

最近モトキのことばっかり考えてるし、なんなの？

これじゃあまるで好きみたいじゃ…

いや好きじゃなくないけど…

ピンポーン

うわっ、まただ。

私そんないろいろ買ったっけ…？

『はーい。』

私の視界に入った人物に驚く。

モ「Aー？開けて。」

『えっあ、モ、モトキ？！ちょっとまって今開ける』

『どうしたの？』

モ「さっきはごめん。」

『あ、うん。大丈夫だよ。』

モ「あのさ、あのー聞きたいこと、があって…」

『？どうしたのそんな…』

モ「マサイのこと好きだったりとかする？」

『…え？』

モ「付き合ってたりとかは…」

『ん？え、いやいや、全然しないけど…どうしたの？？』

モ「Aはマサイのことは…」

『え全然好きじゃない。面白いけど…いや面白いというより変？ほんとそのくらいしか…』

モ「うーん、まぁそういうことにしとくかあ」

『あの、ほんとに何？？』

モ「何でもない。はい、今日はグミの差し入れ」

『おー！これは新作のやつじゃん！』

モ「一緒に食べながら動画見よ。」

『っうん！』

"嫌われたんじゃないか"

そんな不安が私を襲っていたのが嘘のような安心感。

もう、この気持ちを誤魔化すのも限界だ。

私は、モトキが好きです。