09 * side kiyo ページ10
昨日はAと飯食って、家まで送って、電話しながら自分の家まで帰る。付き合っていた頃と違うのは、飯食った後にどちらかの家に泊まらないという点だけ。そしてわかったことは、やっぱりAが好きだということ。
確実に半年前の彼女に別れを切り出したのは俺自身で、その時はその判断に何の間違いもないとも思っていたわけで。それなのに今更また好きだなんて、Aからしたら都合が良すぎると言われるのだろうか。俺だったら間違いなく思うんだろうな。でも以前と何ら変わらない会話をできたことに喜びを感じている。
キヨ「よし。」
少し調子に乗って、次の予定を決めようとラインを送る。なかなか返信がこないことに少し焦りを感じるが、時間も時間だ。明日も仕事のある彼女は寝てしまったのかもしれない。やばい、今の俺ってすげえらしくない。さっさと寝よう、そう思ってベッドに入った。
ーーーーー
目を覚ますと昼過ぎで、Aからラインの返信が来ていた。いつでもっていつでもオッケーってことか…?それって割と、脈ありなんじゃね?自分でも顔がにやけてるのがわかる。いやでもここで調子に乗ったらダメだ。
近いうちに行こう、なんて返したのもつかの間。いや、いつでもいいってことは今日でもいいんじゃね?会いてえ。なんて身勝手に思って急遽予定変更。今日行こうと送って機嫌よく実況を撮り始める。いや俺確実に調子乗ってる。
キヨ「はーー、よし。」
一通り撮ってパソコンの時計を見ると6時前。スマホを見てもAからの連絡はない。さっき送ってそこそこ時間は経ってるはずなのに。なんだ、未読無視か?まあ、今から家を出ればちょうどいい時間になりそうだし、迎えに行くとラインを入れて自宅を出た。
Aの会社の前に着いて、既読すら付いていないラインにスタンプを送る。もう定時なら上がるくらいの時間。スマホを確認してもいい頃だと思うんだけど…?既読の付かないトークと睨めっこしていると、前の方から聴こえてきたAの声。
キヨ「…え、」
自分でも低い声が出たと思う。その声は誰にも届かず消えていったけど。いやだって、彼女が男といるわけで。しかも楽しそうに話しているわけで。いやいやいや、これは柄にもなく焦る。とりあえず、ツイッターを開いて平静を装おうと試みた。
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ゆう - あーーーぜひ続きをぉ!最高ですぅ! (7月17日 2時) (レス) @page33 id: 296f8e7140 (このIDを非表示/違反報告)
星月_hosituki_ - あぁもう好きです。キヨさんがかっこい…!続き待ってます!! (2020年3月8日 22時) (レス) id: d71fa0da5d (このIDを非表示/違反報告)
にぼし - とても素敵な作品ですね!これからも楽しみにしています! (2018年10月20日 14時) (携帯から) (レス) id: 67b0752e5d (このIDを非表示/違反報告)
ぽる。(プロフ) - めちゃめちゃドキドキしながら読みました!!更新めちゃめちゃ楽しみにしてます!!!! (2018年10月14日 8時) (レス) id: ea71c9b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
あぉ(プロフ) - 好きです(突然の告白) (2018年10月8日 23時) (レス) id: f4c22e4712 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のの | 作成日時:2018年3月14日 1時