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高木「花咲さん、今日はもう帰る?」

A「そうですね、これから帰ろうとしてるところですけど…何かありました?」

高木「いや、俺も出ようと思ってたから一緒に駅まで向かおうかなーって。」


もしや何かミスがあって残業か?、と落ち込みそうになったがどうやらそうではないらしい。高木さんは入社してすぐから私の直属の上司で、ゆるい空気感を持った人である。それでいて仕事ができるところや、後輩の面倒見が良いところもかなり尊敬できる人。


A「なるほど、じゃあご一緒させていただきます。」

高木「よし、いこ〜〜。」


高木さんと一緒にエレベーターに乗り、ビルの一階まで降りる。他愛もない会話をしながら自動ドアを出て、駅への道を歩き出そうとした時だった。


A「……キヨさん?」

高木「ん?」


昨日と同じ、会社を出て少し歩いたところに見慣れた姿があって。スマホを見ていたその目線は私の声によってこちらを向いた。


キヨ「…よお。」

高木「知り合い?」

A「まあ。。。」

高木「んーじゃあ俺先帰るかな?お疲れ様。」

A「あ、お疲れ様です、すみません。」


じゃーねーと手を振って颯爽と歩いて行く高木さん。そちらに軽く手を振り返して、昨日も見たその姿に目を移すと心なしか不機嫌そう…?


キヨ「ライン、見た?」

A「あ、いや、、、」

キヨ「やっぱりな。」

A「ごめん、ね?」


会社では基本的にパソコンの社内メールしか確認していない。でもお昼休憩でスマホを見たときは確かに返信は来てなかったと思うし。そう考えながらスマホを開くと通知が5件ほど。


キヨさんはよ〜
キヨさんじゃあ近いうち飯いこ
キヨさんてゆーか今日行こう
キヨさん迎え行くぞ
キヨさんスタンプ


昼過ぎからこまめに来ていた連絡。気づかなかったことに対する申し訳なさ半分、ああ、この人は連絡遅いと怒るんだったなあと懐かしくなる気持ち半分。しかしそんなことを感じる暇もなく、行くぞと右手を引かれた。


A「行くってどこに?」

キヨ「んーとりあえず飯。」

A「パスタがいいです。」

キヨ「お前…了解。」


今日はパスタが食べたい気分で、会社を出る前から決めてたんだ。それだけは譲れない。少し不機嫌そうな彼でもそんなわがままは受け入れてくれる。変わってないなあ。

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作品ジャンル:恋愛
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ゆう - あーーーぜひ続きをぉ!最高ですぅ! (7月17日 2時) (レス) @page33 id: 296f8e7140 (このIDを非表示/違反報告)
星月_hosituki_ - あぁもう好きです。キヨさんがかっこい…!続き待ってます!! (2020年3月8日 22時) (レス) id: d71fa0da5d (このIDを非表示/違反報告)
にぼし - とても素敵な作品ですね!これからも楽しみにしています! (2018年10月20日 14時) (携帯から) (レス) id: 67b0752e5d (このIDを非表示/違反報告)
ぽる。(プロフ) - めちゃめちゃドキドキしながら読みました!!更新めちゃめちゃ楽しみにしてます!!!! (2018年10月14日 8時) (レス) id: ea71c9b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
あぉ(プロフ) - 好きです(突然の告白) (2018年10月8日 23時) (レス) id: f4c22e4712 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のの | 作成日時:2018年3月14日 1時

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