30 * side kiyo ページ32
キヨ「覚悟しとけよ、」
俺の返事にそれは満足そうな笑顔を浮かべる彼女に少しだけの意地悪。
彼女の頬を両手で挟んで目を合わせ、真顔で言えばほら可愛い。みるみる顔は真っ赤に染まって、「違うの」って。
キヨ「何が違うわけ?」
A「そ、そういうつもりじゃ、、」
キヨ「俺の知らない間にすっかり誘い方まで知り尽くして、」
A「誘ってなんか、ない…っ、」
焦りまくって弁解しようとするAは尚更可愛い。
いや、分かってるけど、さ。
嬉しいじゃん、こいつから近くにいることを求められたのなんていつぶりかって。
今日くらい舞い上がっても許されるだろ?
キヨ「分かってるって、ごめんごめん。」
A「〜〜っ!もう!!!」
怒ったらしい彼女は俺の手の中から抜けて、ベッドの上に座り込む。もうやだ、なんて言いながらも抱きしめられているぬいぐるみは俺が前にあげたもので。ただの偶然なんだろうけど、こんなところでも俺は幸せを感じてしまう。
A「…お風呂沸いてる。そこの引き出しにキヨさんの服入ってますから、」
キヨ「え、」
A「…あ、」
しまった、という顔をする彼女。
先程指さされた引き出しを開けてみると、確かに久々に見る俺のTシャツやジャージが入っていた。
キヨ「これ、見ねえと思ったらお前ん家にあったんだな。」
一枚のテーマパークで買ったTシャツを出して開いて見る。Aとお揃いのやつ。
他にもシワがつかないよう畳んで綺麗に仕舞われている俺の私物達。
Aの物が俺の家にあった時驚いてたくせに、お前だってちゃんと残してくれてたんじゃんって。
やばい、今日の俺は本当に調子に乗ってしまう。
A「早く入ってきて…!」
引き出しの中をぼーっと見つめていたら、後頭部に柔らかいものが当たった感触。
その直後俺の横に可愛らしいぬいぐるみが転がってきて、こいつはAに投げられたんだと気づく。
キヨ「可哀想だろ〜〜ほら、入ってくるわ。」
ベッドの上に座る彼女は案の定顔を真っ赤にしていて、そんな彼女に先程投げられたあいつを手渡す。
少しだけむすっとして、だけどそんなところも可愛くて、頭を思い切り撫でた。
A「っ、行ってらっしゃい!!!」
キヨ「おう、寝るなよ〜〜」
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ゆう - あーーーぜひ続きをぉ!最高ですぅ! (7月17日 2時) (レス) @page33 id: 296f8e7140 (このIDを非表示/違反報告)
星月_hosituki_ - あぁもう好きです。キヨさんがかっこい…!続き待ってます!! (2020年3月8日 22時) (レス) id: d71fa0da5d (このIDを非表示/違反報告)
にぼし - とても素敵な作品ですね!これからも楽しみにしています! (2018年10月20日 14時) (携帯から) (レス) id: 67b0752e5d (このIDを非表示/違反報告)
ぽる。(プロフ) - めちゃめちゃドキドキしながら読みました!!更新めちゃめちゃ楽しみにしてます!!!! (2018年10月14日 8時) (レス) id: ea71c9b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
あぉ(プロフ) - 好きです(突然の告白) (2018年10月8日 23時) (レス) id: f4c22e4712 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のの | 作成日時:2018年3月14日 1時