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キヨ「ここでいい?」

A「うん。」


前には店員さんに人数を聞かれ、2名ですと答える彼。それにしてもなんでこのお店なんだ。だってここは、初めてのデートで連れてきてくれたところ。何か含みでもあるのか?なんて考えてみるけど、自由な彼のことだからたまたまだろう、と自嘲する。でも、意外と記念日とか大切にしてくれてたな、とふと思った。


A「懐かしい。。」

キヨ「ん?」

A「いや、何も。」


笑って返せば、そっかと微笑まれる。店員さんに案内されて入った個室は、だいぶ前だけれど確実に感じたことのある雰囲気だった。とても落ち着く感じの和風の雰囲気。あったかくて私が好きな感じの。


キヨ「焼肉コース2人前で。」

A「え。」

キヨ「嫌?」


ブンブンと首を横に振ると、じゃあそれで、と店員さんに告げる彼。店員さんはかしこまりました、と一礼して個室を出て行った。

いつも、勝手に注文するくせに私が食べたいものばかりで、なんだかとても悔しい。そんなとこも、変わってない。


キヨ「ちゃんと飯食ってんの?」

A「まあ。。」

キヨ「嘘。絶対痩せたよな。」

A「相変わらずデリカシーない。」

キヨ「うるせえ、見たまま言ってるだけ。」

A「たしかに痩せたけどさ。」

キヨ「ちゃんと健康気にしろよ?」

A「誰が言ってんの。」

キヨ「まあそれはそうだけど、俺はいつでも健康だから!!!」

A「綾鷹しか飲まないしね。」

キヨ「綾鷹はうまい!!」


私の何十倍も生活習慣の悪いキヨさんにお説教されるなんて。まあたしかに痩せたし、食も細くなった。フラれた直後は相当ダメージで食欲なんて全くなかったし。誰のせいだと思ってんだ。


キヨ「なあ、あれからどうしてんの?」

A「どうって、、?」


やけに真面目なトーンでされたこの質問の意図がわからずに尋ね返すと、彼は少しだけ困った顔をした。


キヨ「…まあ、仕事とか?順調?」

A「それなりに?」

キヨ「そっか、それならよかった。」

A「??」


本当は、そんなことが聞きたいんじゃないんでしょう?それくらい、今でも表情で分かるんですよ?

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作品ジャンル:恋愛
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ゆう - あーーーぜひ続きをぉ!最高ですぅ! (7月17日 2時) (レス) @page33 id: 296f8e7140 (このIDを非表示/違反報告)
星月_hosituki_ - あぁもう好きです。キヨさんがかっこい…!続き待ってます!! (2020年3月8日 22時) (レス) id: d71fa0da5d (このIDを非表示/違反報告)
にぼし - とても素敵な作品ですね!これからも楽しみにしています! (2018年10月20日 14時) (携帯から) (レス) id: 67b0752e5d (このIDを非表示/違反報告)
ぽる。(プロフ) - めちゃめちゃドキドキしながら読みました!!更新めちゃめちゃ楽しみにしてます!!!! (2018年10月14日 8時) (レス) id: ea71c9b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
あぉ(プロフ) - 好きです(突然の告白) (2018年10月8日 23時) (レス) id: f4c22e4712 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のの | 作成日時:2018年3月14日 1時

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