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A「…んん…っ、」


なんだか夢を見てた気がする。すごく暖かくて、心がほんわかするやつ。

あれ…?

なんだか軽い窮屈感。というか熱を感じる。眩しさに慣らすようにゆっくり目を開けると、目の前には誰かの服、というか身体。


A「え」

キヨ「おはよ。」


耳元に聞こえた声に、目線を上にずらせば良く見知った顔が。あーー、そうだった。私はこの人の家に泊まったんでした。驚きから冷静になっていく頭で、よくよく考えたら私の腕はちゃっかり彼の背中に回っていて。彼も同じく。


キヨ「なんか久しぶりだな、この感じ。」

A「…うん。」

キヨ「あったけえ。」


急になんだか恥ずかしくなって、彼の胸元に顔を埋める。そしたら、ふって笑う彼の声が聞こえて。もう今はどうにでもなれって感じだ。近くに聞こえる鼓動は少しだけ速く感じる。


キヨ「…すきだわ、」

A「…んっ、なに?」

キヨ「なんもねえよ、気にすんな。」

A「そう…?」

キヨ「おう。」


温もりに包まれて微睡んでいたら、小さな声が聞こえた気がして顔を上げる。そしたらキヨさんは微笑んで私の頭を撫でた。絶対何か言ったと思ったんだけど…気にしないことにする。それにしても、この状況は他の人から見たらどう思うんだろう。不思議だよなあ。でも、認めたくないけど私にとって心地よいこの場所は、他の人に取られたくないと思ってしまった。この感情はよくわからないけど、嫌なんだよね。


A「いった…っ!!」

キヨ「ハハ、」


なんか色々考えてたら突然おでこに走った痛み。ハッとして彼の顔を見たらニヤニヤしながら笑っていて。今絶対デコピンした…!


A「怒った!!!!」

キヨ「ハハハハッ、ごめんごめん。」


笑いながら私の頭をなでる彼から離れるようにバタバタしてみるけれど、その腕の力は強まってて。


A「もう!嫌い!!!」

キヨ「……」


急に静かになった彼につられて私も動きを止める。え、急にどしたの。不思議に思ってたら彼の腕は痛いくらいに強く抱きしめて来た。


A「んっ、どした」

キヨ「嫌いはだめ。…悪かった。」

A「っ、」


あ、今キュンとした。可愛すぎた。私の髪に顔を埋めたキヨさんはまた「ごめん」と弱々しく呟く。


A「冗談だから、ごめんね?」

キヨ「…ほんとか?」

A「うん、だから元気出して?」


もう言うなよ、そう言う彼が可愛くて、思わず私も彼の頭を撫でた。

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作品ジャンル:恋愛
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ゆう - あーーーぜひ続きをぉ!最高ですぅ! (7月17日 2時) (レス) @page33 id: 296f8e7140 (このIDを非表示/違反報告)
星月_hosituki_ - あぁもう好きです。キヨさんがかっこい…!続き待ってます!! (2020年3月8日 22時) (レス) id: d71fa0da5d (このIDを非表示/違反報告)
にぼし - とても素敵な作品ですね!これからも楽しみにしています! (2018年10月20日 14時) (携帯から) (レス) id: 67b0752e5d (このIDを非表示/違反報告)
ぽる。(プロフ) - めちゃめちゃドキドキしながら読みました!!更新めちゃめちゃ楽しみにしてます!!!! (2018年10月14日 8時) (レス) id: ea71c9b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
あぉ(プロフ) - 好きです(突然の告白) (2018年10月8日 23時) (レス) id: f4c22e4712 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のの | 作成日時:2018年3月14日 1時

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