無能として孤立した一匹狼【d!】 (ページ35)

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油断ページ35

「＿＿＿ん..Aさ＿＿Aさん...おぉ～い」
『.....誰』

いきなり起こされたと思うと誰か分からない人物がいた。
灯の逆光で顔が見えない。

「あなた....我々国の幹部...

　嫌いですよね？」

は？
会話開始早々何言ってるんだ？

『いや。嫌いじゃない』
「なら好きなんですか？」
『....好きでもない』

なんだこれ..

「あの人たちに殺されかけて...どう思った？
　いやだったよねぇ...？」
『.....』

頭か？いや..目？

「嫌いで殺したかった。でも我慢した。
　自分を言い聞かせて。」
『違う』

私はなんでコタエル？

「正直なれ？心を戻してみろ」
『嫌...』

何で答えるばかりで動かないの？

「ずっとあの人たちのために何を言われようと我慢したよね」
『違う..』

あの人たちはしたことはいけないことだとは思う

「でもつらかったんじゃない？苦しかったでしょ」
『......私はなにも..』

私が生きてたからそんなこと言わせてしまったんだ

「あなた...あの人たち好きでしょ？
　守りたいでしょ？
　大切でしょ？

　＿＿あいつらはあなたを傷つけた」
「あなたのすることは無駄なの」
「逆に自分を人間じゃなくしている」
「人間かどうか迷うならそんなことしないほうがいい」

『ちがう....』

その人物は私の頬を両手で挟み、強制的に目を合わされた

暗い...夜のような色だった

「殺せ」