迷子 ページ6
『...どうしよう』
私は今人生最大の危機に直面している。
『食堂どこだっけ?」
道に迷いました。食堂でエマさんから私の部屋があると教えてもらい教えて貰った道順で来たつもりだった。
けどたくさんの部屋がありどこか分からなくなってしまったのだ。
もう一度食堂で聞こうと思ったが食堂への道もわからなくなってしまった。
『こっちをさっき行ったから右?いやさっきも通った』
なんて一人でつぶやいている。
このまま死ぬんじゃないかと頭を抱え込む。
トレ「あれ?Aじゃんどうしたの?」
後ろから声をかけられるトレイシーさんは不思議そうにこちらを見ている。
『トレイシーさん!私の部屋知りませんか?』
半泣き状態でトレイシーさんに自分の部屋を聞く。
トレイシーさんは笑いながら連れていったくれた。
トレ「あはは!A迷子だったのねwここは広いからねー」
『ぅぅぅ...来てそうそう迷惑をかけてしまいすいません
トレ「そんな謝ることじゃないよ、私も最初は迷ったしみんなそうだったからね」
どうやらみんな最初は迷ったらしい。
トレイシーさんはなにか思い出したように私を見て口を開いた。
トレ「そう言えばなんでみんなを呼ぶ時も「さん」って付けるの?」
『え、と』
突然の問いかけに驚いてしまった。確かにそうだ食堂でのみんなの様子を見る限り友人のように年齢関係なく楽しそうにしていた。
『軍の中ではそう呼んでたから...ですかね』
嘘だ、みんな呼び捨てで呼んでいた。やはり私は何かに恐れているんだ、仲間を失うことが怖いんだ。
私が黙り込んでいるとトレイシーさんは慌てたように
トレ「ご、ごめんね無理しなくていいから、でも呼び捨てで呼んでくれたら嬉しいなって思っただけだから」
気まずい空気になってしまった。私はなるべく相手を不安にさせないように笑う。
『少しづつ慣れていきますね』
私がそういうと安心したのか私に笑顔を見せてひとつの部屋の前で止まった。
トレ「ここがAの部屋だよ!食堂はここを真っ直ぐ言って階段を降りたらあるからね」
『ありがとうございます』
私はトレイシーさんに礼を言うと中に入った。
中に入ると海の匂いが漂っている。
初めて入ったはずなのにどこか懐かしい。
少し部屋の中を観察する。部屋にはベッド、机、クローゼットがある。
私はベッドに倒れこむように入るとすぐに眠気が来た。思ってたより疲れていたらしい。
(久しぶりにベッドで寝るな)
私は意識を手放した。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:パフェちゃん | 作成日時:2020年1月19日 11時