もう一度だけ再掲 (ページ27)

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とある日の夜ページ27

チクタク...チクタク
静まり返った共同リビングに時計の音が鳴り響く。時計は夜中の２時を指していた。普段なら誰もいないはずだが今日は明かりがついている。そこには2人の男女がいた。

『...』

ナ「まだ終わんねーの？」

私の隣で欠伸をしながらナワーブが問いかけてくる。私は煙弾から目を離さず火薬の量を調整する。

『無理に付き合わなくていいよまだかかりそうだし』

彼は眠そうにしながらも動く気配はない。無理に一緒に居なくてもいいのに...

こうなること30分前...

『あ、やば火薬ないじゃん』

私はいつもの様に煙弾やバズーカの弾を作ろうとしたが火薬が足りないことに気がつく。
確か火薬は共同リビングの隣の倉庫に入れていたはず、面倒ではあったが明日の試合が出来ないと困るので行くことにした。火薬をとりそのままリビングの机で弾を作ることにした。

ナ「こんな夜に何やってんだ？」

声をかけられびっくりし声の聞こえた方をむくとナワーブが立っていた。

『えと、弾を作ってた』

部屋の明かり漏れてたかな？そんなことを考えているとナワーブは私の隣の席に腰をかける。

『寝ないの？』

ナ「Aのが終わるまで待ってるだから早く終わらせて」

？？？
頭の中はハテナでいっぱいだ。ナワーブ君を待たせてしまうのも悪いので私は少し急ぎ目に弾を作る事にした。
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『終わったよ』

隣でうたた寝し始めたナワーブに声をかける。

ナ「終わったか、ほら部屋に戻るぞ」

？何か用があったわけじゃないのかな、
私は疑問に思った。

『何か用があったわけじゃないの？』

ナ「何も無いよ」

『え？じゃあなんで』

私がそう問うとナワーブ君は時計を見る。

『あ...』

時間は3時を過ぎていた。ナワーブ君はため息をつくとこちらを見る。

ナ「まさかいつもこんな時間まで起きてるのか？」

『え、あ、うん弾がないと私はみんなを助けられないから』

そう言うとさらに大きなため息が聞こえる。

ナ「睡眠時間を削ってまで頑張る必要は無い、だからもう少し自分の体を大事にしろ」

ナワーブ君に頭を撫でられる。なんだか照れくさくて下を向いてしまう。ナワーブ君は頭から手を離すと戸に手をかける。

ナ「あとAが失敗しても俺がカバーしてやるから」

そういいニカッと笑うと部屋から出ていった。
取り残された私は撫でられた頭に手を乗せる。暖かくて大きな手だった。
明日も頑張れそうだ。