もう一度だけ再掲 (ページ22)

今日:16 hit、昨日:0 hit、合計:1,299 hit

信じてもいい存在ページ22

エマ「A起きるの！」

いつものようにエマさんは私を起こしにくる。私はエマさんに背を向け布団に潜り込む。結局あの後寝れなかった、怖かった皆んなにも嫌われてしまうことが。そうならないためにも距離を置いていたのに私はいつの間にかみんなのことが好きになってしまった。

『エマさん、昨日の疲れが取れないんですだから―』

エマ「ダメなの！起きるの」

エマさんは私の言葉を遮るとベットから引きずりだす。私の方が体力はあるはずなのに私を掴むてを振りほどくことはできない。抵抗することを諦め帽子を深く被りうつむきながらエマさんに引かれるがまま食堂へ向かった。

ドアを開けられる、その瞬間心臓が飛び出そうになる。
怖い、視線はきっと私に向けられている。怖かった、顔を上げたら何もかも失う気がした。

『ごめんなさい！！』

私は精一杯腕を動かしエマさんの手を振り払おうとする。

エマ「A」

無理だった、エマさんは私の腕を引っ張り引き寄せる。突然のことに驚いて顔を上げてしまった。エマさんと目が合う、エマさんはいつになく真剣な表情をしていた。
私の脳裏に映像が浮かぶ、幸せそうに笑う男女きっとエマさんの両親だろう。目を逸らそうとするけど恐怖で瞬きすらできない。
もうダメだ。

『ごめん...なさい...』

涙がこぼれそうになる。声が詰まってうまく話せない。罵声を浴びせられるそう覚悟した。

エマ「Aの目綺麗なの！」