距離は縮められない ページ12
私は部屋に入ると机へ向かう。
さっきの本を開き自分のページを見る。
【孤独】その言葉がさっきから私の頭の中をぐるぐると駆け巡る。
やはり今の私も仲間を失うことを怖がっている。
(みんなと仲良くしたら...)
怖い、みんなと仲良くしてしまったら、裏切られたら、失ってしまったら、
きっと私は壊れてしまうだろう。
『距離を置かなきゃ...』
そうすればきっとダメージは大きくならない。
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ナワーブside
Aの様子がおかしくなった。自分の能力を見た時にどこか遠くを見ていた。瞳は虚ろになり悲しそうな顔をしていた。
『あの、この本部屋で見ていいですか?みんなの能力も知りたいので』
そう言って逃げるように部屋を出ていく彼女。何かを思い出したのだろうか、
エマ「Aどうしたんだろう、なんか様子が変だったの」
エマが悲しそうにつぶやく。みんな同じだ、何があったのか分からないが恐らくAはみんなと距離を置いている。
エミリー「過去に何かあったのでしょうね...相談してくれればいいのだけど」
トレ「昨日Aになんで敬語を使うのかって聞いたんだ、Aは悲しそうにしてた。仲間って言う度に瞳が揺れてたAは仲間を作ることを怖がってるんじゃないかな?」
そう言われればそうだった。Aは一人でいることが多いくてあまり人と話さなかった。もし過去に仲間のことで何かあったのなら、
ナ「Aを助けたい」
俺は無意識にそう言っていた。みんなこちらを見る。みんな気持ちは同じようだ。
「Aに心を開いてもらいましょう」
みんなが口々にそう言う。
大丈夫だA俺らはお前を悲しませることはしない。
だから
(一人で抱え込まないでくれ)
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作者名:パフェちゃん | 作成日時:2020年1月19日 11時