青城マネちゃんは不思議な子

39粒目 ページ42

Aside



IH予選で私たちは…

負けた

金田一くんのスパイクも決まってたし

1セット目も2セット目も"いい線"いってた

私たちは3年生だ…そう、高校3年生…

いや，やめようそんなこと考えてどうする

今の私は…どんな顔をしているのだろう

今日は普通に部活だ

私が部室の前で中に入るのを渋ってると

「ひゃあ！？」

後ろからいきなりほっぺを挟まれた

「うぇーい」

上を向けば花巻の顔があった

「ほれ、いつまでそこにそんな顔して突っ立ってんだよ〜切り替え切り替え」

松川まで横から現れて、ニヤッとしながら手を叩いて言う

「俺ら3年がそんな顔しててどうすんだよ、続けるために、次勝つために、練習すんだろ？」

花巻は今度は私の正面にたって少し屈んで目線を合わし、ほれ笑え〜と私の両頬をムニっとつまむ

「花の言う通りだぞ、それにな瀬峯坂、及川がみんなに切り替えてこって言ってんだからマネのお前がそんな顔してたらダメだぞ〜？」

松川は言いながら私の頭をクシャクシャと撫で回す

「そんな顔そんな顔ってどんな顔だよ、もう！…ごめん2人とも」

バチィン‼‼

「「⁉」」

頬を思いっきり叩いた私に目を丸くして驚く2人

「っし！花、松、ありがとね！よーし、今日も元気に行ってみよー！」

「ク、ハハハハ、その調子で頑張れ〜」

「やっぱお前変わってるわ」

笑ってる彼らにニシシっとイタズラっぽく笑ってみせた

頬が未だにじんじんする、強く叩きすぎたかな







「ちわっす、先輩達何してんすか?部室…入らないんすか？」

「瀬峯坂さん、ほっぺ赤いですよ？」

「やっほー、って、Aちゃんほっぺどうしたの！？2人に叩かれたの！？」

「「叩かねーよ」」

今日も良い練習ができました

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