青城マネちゃんは不思議な子

11粒目 ページ13

1年モブバレー部員side

はい，はじめまして。
お前誰だよ。と思いましたよね，すみませんじゃあ中山って名乗っときますね。レギュラーに入れない1年です

うちのバレー部には3年のマネージャーがいます。
見た目は美少女って感じで可愛いです。
ただ，中学が一緒だったとかで、俺たちよりも仲のいい国見や金田一に聞くと

「瀬峯坂さん？…なんつーか、不思議な人だよなぁ」

「俺のこと餌付けしたがる変人」

という感じで、普段は変わった人らしいです。
あ、それでもマネ業は丁寧でなんかもうすごいですよ？

俺はレギュラーじゃないんで、手伝ったりするんですけど，その度に頭撫でて褒めてくれます。

なんてこと説明しながら練習してたら突き指しました、はい、自業自得ですね，分かってます。

「あ、中山くん、突き指しちゃった?おいで〜テーピングしたげる！」

瀬峯坂さんは俺みたいな一年のことまでよく見てくれてるらしい。

「あ，はい、ありがとうございます」

「痛い〜？大丈夫そ？」

ニコニコと話しかけながらテーピングをしている瀬峯坂さん，手際がいい

「あっ、いえ…はい」

「いや，どっち、ま，正直でよろし〜」

「中山くんね〜ブロックはもっとズバッ！って感じでバッ！っていくといいと思うよ〜」

瀬峯坂さんは中学の時女子バレー部のエースだったらしいが，説明はいまいちよくわからない

「ズバッ…？バッ…？えっと…はい，ありがとうございます」

「こら！分かってないでしょ〜正直に言いなさいな〜」

突然怒った顔するもんだから少し焦ったが，すぐにニコニコした顔に戻った

「え，す、すみません…」

謝ると、ムスっとした表情になったと思ったら今度はケラケラと笑っている

「あははは、中山くんかわい〜、あ、好物をあげて仲良くなろうリストに入れとくね〜」

「は、はあ、ありがとうございます…？」

それは本人に言ってもいいのだろうか…？
そしてそれは餌付けでは…？

瀬峯坂A先輩…面白い人である

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