ゴミはゴミ箱に捨ててよ二口 ページ7
「おい、さといも」
自分の席でノートをまとめていると珍しく私の席まできた二口に声をかけられる
彼を見上げれば相変わらず素直になれない小学生みたいな顔で見下ろしてくる
「ん?どうしたの?」
「ん、これプレゼント」
そう言って彼は私の手の上に拳を突き出す
そしてその拳が開かれ私の手のひらの上に乗っかったのは___
ご丁寧にもたたまれた学級通信だった…
それも先々月の…
私が困惑しているうちに二口は自分の席に戻っていった…
え?
「え!?、ちょ、二口!いらないのね!?捨てるからね!?」
「おう」
まったく…
そもそも二口の席から私の席に来るまでには絶対にゴミ箱の横を通るのだ
ついでに捨ててけばいいのに何故わざわざわたしに渡すのか…
なんて事が多々ある…そしてたま〜に
「おい、じゃがいも」
二口の横を通ろうとしたところで呼び止められる
「さといもはやめたの?」
「いや、別に…。ん、どっちだ」
バッと両方の拳を出してきて私の目をみる二口
「え、えっと…こっち?」
いきなりのことで何も考えず右の拳を指差して触る
「ピンポーン、じゃ、頼んだ」
ちょっと嬉しそうにそう言って私の掌の上に左手の拳を開いて、クシャクシャに丸まった紙を置いて立ち去る二口
「え、ちょ、ちょっと!……もう」
おそらく捨ててこいって事だろうな…
いや、どっちだってやった意味…
っていうかあの二口なんだからそれくらい予想できたでしょうに…
次は絶対に引っかからないし、代わりに捨ててあげたりしないんだから!
そう思ってはいたものの、結局週に3回は絶対引っかかるし、二口の代わりにゴミを捨てに行くAだった
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作者名:もちうさ | 作成日時:2021年8月30日 18時