転ばないよ二口 ページ4
まぁ、なんということでしょう…
うちの高校はロッカーが教室の後ろにあるのだが…
二口の席が私のロッカーの近くなのだ
荷物を取りに行くにはどうしても二口の席に近付かねばならない
いや、別に二口が嫌いだから近づきたく無いとかそういうわけじゃない
ただ単にめんどくさいのだ、絡まれるのが
彼は休み時間、誰とも話していない時は大抵机の上に置いてある紙やら携帯やらと向かい合ってる
お行儀よく机からその長い足を出さずに座っているのだ
仲のいい男子やクラスメイト、女子がその周りを通ったってずっとお行儀よく座っているのだ
なのに!
私が彼の周りを通るたびにスッとそれはもうスマートに長い足を出してくる
それも気づくか気づかないかのギリギリのタイミングで足を出してくるから何度もつまづいた事がある
そしてたまにあからさまに足を出していたのでゆっくりそれを跨げば
跨いだ時に地面についていない足をくいっと引っ掛けられる
そう、彼は私を転ばせようとしてくるのだ
なので毎回私は警戒心マックスで、二口に気づかれないようにそっと近づくのだが…
「おわっ……ちょっと二口」
見事に毎回引っかかる
「あぁ、悪りぃ、わざと」
ちょっとクスッと笑いながらわざと発言やめてくださいよ…
「それは分かるよ!わざと以外の何者でもないよ!…もう、いつまでやるの…」
「んー、アンタが転ぶまで?」
「転ばないから…っていうかやめて」
「んー
やだ」
また悪びれずにそう言う…
はぁ…
私、引っかかっても絶対に転ばないからね?二口
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作者名:もちうさ | 作成日時:2021年8月30日 18時