おい、さといも (ページ22)

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箒の使い方知ってる？二口ページ22

放課後清掃…それは当番だけが負う謎の習慣

いや、綺麗に保たなければならないのはわかるけれどさ…うちのクラスは毎回のじゃんけんでその週の掃除当番が決まる

正直言ってふざけんな

何でじゃんけん？私3回連続なんですけど？？？

ちょっとイライラしながら黙々とゴミを掃く

するとふくらはぎにわしゃわしゃと何かが触れてゾワゾワッとなる

振り向けば二口が箒で私の足を撫でていた

「ちょっ、それ汚いでしょ！？やめてよ！！」

「あ、やだ？ごめんわざと。わかったやめる」

私の顔を真顔で見ながら言ったけれどやめる気配が一向にない

「二口！やめてって！」

「わぁった、わぁった」

つまらなそうな顔をして渋々掃除を再開する二口

「いたっ！」

「あー、ごめん、わざとー」

しばらくおとなしく掃除してたかと思えば急に脇腹を突かれたので振り返ればニヤニヤしながら箒を銃みたいに持ってえで私を叩いていた

棒読みの謝罪にもなんだかもう慣れてしまってもはや何も思わないが

むしろこの嫌がるべき状況が私には嬉しくて楽しくて仕方がない

恋とは恐ろしいものだ

言動の一つ一つに体温が上がるとかそういうわけではないけれど

二口からの嫌がらせや、からかいがとても嬉しいく感じてしまう

「さといも、ゴミ捨ては任せた！」

「ふふっ、はいはい」

「何笑ってんだよ」

早く部活に行きたいのかちょっとうずうずうずしてるし

そのせいか声のトーンやテンポがいつもより高くて

楽しそうな話し方でいつも通りさといもって呼んでくるのがなんだか面白くて、可愛くて

それで笑われたことが気に食わなくた口尖らせるのが本当に可愛くて、もう逆に面白い

「ふふふ、あはははははっ」

「…っ、笑うなって！！」

顔を赤くする二口が見れたし、今日の掃除当番は楽しかった