焦らないで二口 ページ11
プリント類を整理しようと思ってロッカーから出してきた時、落として床にプリントをばら撒いてしまった
それも二口の席の横で…
やばいなんかされる
そう思いながらプリントを拾い始めると
私の足を蹴り始める二口
蹴るといってもまぁ、当てる程度だが
「ごめん、わざと」
「もう、やめてよ急に」
「じゃあ言ったらけっていいってこと?」
「違いますぅ〜」
「蹴るね」
「ちょっと!違うって言ってんじゃんか!」
するとさっきまでよりも少し強めに蹴ってきた二口
といっても例えるなら
体育会系の先輩に肩をバシバシ叩かれてる感じ
つまり全然痛くはないのだ
でも二口は蹴るのを止める
珍しいと思って見上げるとさーっと血の気が引いたような二口
「え、まっ、ごめん!本当に!強く蹴った…マジでごめん…強く蹴るつもりなかった…いたくない、か?」
珍しく焦っている二口
それもなんだか私のことを心配そうに見つめてくる
「私は、大丈夫だよ、痛くなかったし気にしないで」
嘘泣きの一つでもしてやろうかと思ったけどそれはなんだか可哀想になるくらいには焦っていた
……ちょっと可愛く見えて笑っちゃったし、ちょっとだけ、なんだか嬉しい気持ちがあった
二口にもそんなところあるんだね
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作者名:もちうさ | 作成日時:2021年8月30日 18時