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No,33 観賞、というか観戦 ページ8

突っ込んでいった中也君は、兄さんに拳をあびせる。しかし、その拳を全て避ける。

すると、殴るときに手首を掴み、腹に1発拳を埋め込んだ。結構いった、と思ったが、中也君はニヤリ

と笑った。

「何だその打拳」

右足で思い切り兄さんの肩あたりを蹴る。

兄さんは蹴りで壁に背中を打ちつかれ、壁にはひびが入る。

「按摩にもなりゃしねえ」

うっわ。性格悪っ。ちっちゃいくせに。

靴の音を鳴らしながらしゃがみ込んでいる兄さんに近づいていく。

「手前の格闘術はマフィアでも中堅以下だ。異能無効化は厄介だが、この状況なら異能を使うまでも

 ねえ。立てよ。招宴は始まったばかりだぜ」

笑いながら、否、笑ってはいるが莫迦にしたような、憐れに思っているような、そんな感じの笑い

だ。

「流石はマフィアきっての体術使い」

さっと立ち上がった。これには僕も中也君も驚いたようで、少し背が反れる。

「防御した腕がもげるかと思ったよ」

腕をコキコキいわせながら雄弁に話し始める。

「君とは長い付き合いだ。手筋も間合いも動きの癖も完全に把握している。でなきゃ相棒は務まらな

 い、だろ?」

「中也君が成長してないのがバレた」

「うっせぇ!!」

唐突に、ゆらりとした風が吹く。兄さんは余裕だったが、いきなり目の前に中也君がきたのに驚いた

のか、一瞬鈍った。

「だったらこの攻撃もよまれてるんだろうなあ!」

顔面に拳を打ち込む。多分、視界がぶれているンだろうな。頭を抑えている。

「打拳っていうのはなあ!こうやって打つんだよ!」

先刻の仕返しもあるのか、腹に渾身の打拳を埋め込んだ。

兄さんの口からは血に胃液が混ざったようなものが出る。

咄嗟に首を掴み、壁に押し込んだ。

「動きが読めるくらいで勝てる相手だと思ったか?」

手に力を入れていく。

「終いだ」

短刀を取り出し、首に当てる。

「最後に教えろ。態と捕まったのは何故だ。獄舎で何を待っていた」

中也君の問いに、何も答えない兄さん。

「だんまりか。いいさ。拷問の楽しみが増えるだけだ」

どんどん首元に短刀を当てていく。

つくづく中也君は兄さん嫌いだな、と思う。

誠に勝手ながら・・・。→←No,32 覚えていてくれた。



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治の妹   
作品ジャンル:アニメ
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塩キャラメルパン(プロフ) - 華月姫さん» 再び有難う御座います!これからも頑張っていきます。 (2017年6月17日 12時) (レス) id: d08466c728 (このIDを非表示/違反報告)
華月姫(プロフ) - 続編見に来ました!すみません、遅くなって・・・。やっぱりお話書くの上手ですね!面白かったです!番外編が特に好きですね、私的に(*'▽')これからも更新頑張ってくださいね!(^^)!応援してます! (2017年6月17日 10時) (レス) id: f5f2dd91a6 (このIDを非表示/違反報告)
ヘッドホン少女 - 短いお言葉ですが、更新頑張って下さい! (2017年2月11日 14時) (レス) id: 2d55b08983 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩キャラメルパン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/jintann/  
作成日時:2017年2月2日 6時

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