27本目 ページ29
「何回でも言ったるわ、あんたのトスでスパイク打ちたくない」
自分でも何言っとるか分からんかった。それでもうちの口は考えとるのと反比例して次から次へと言葉を並べる。
「うちのチームは“常に全力で”やろ?当たり前のことやん。それが出来んような奴なんか___」
やめろ、その先は絶対に言うな、言いたくない。
そう思っても口は開いては閉じてを繰り返して言葉を発した。
「ここのセッターやっとる価値な__」
瞬間電撃が走ったみたいな痛みが襲ってくる。目の前には息を荒くしたりんちゃん、その目にはうっすらと涙が溜まっとった。
今度はりんちゃんがうちの胸ぐらを掴む。
「Aやって、セッターがおらんと目立たへんやん。そのトスを上げとったのはうちやろが!!!大体、あんたの無茶苦茶なスパイクにトス合わせるのうんざりやねん。ちょっとはうちのことも考えろや、エースなんやろ?それも分からん能無しのアホがうちに口出すな!!
だからあんたは天内叶歌に勝てんのとちゃうん?!」
「あ"?」
……今なんて言った?私が能無し?天内叶歌に負けとる?
今まで思っとったのは前言撤回や、ふざけんな。
拳を固く握って振りかぶると、りんちゃんもうちの胸ぐらを離さんと必死になって掴む。
でもその手は届かんくて、うちは木兎さんに止められた。あぁ…イライラする。
「おい落ち着け!!」
「うっさいねん…部外者は黙っとけや」
イライラが最上級に上がって、憧れの先輩が自分を止めとることを忘れとる。今まで何も言わんかった監督がこっちにきた。
「A、あんたはもう今日は練習せんでええわ。コートからはよ出てって頭冷やして来い」
それだけ言うて私を廊下に押し出してベンチに戻る監督。入ってくるなと言わんばかりのドアをピシャリと閉めた。
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ゆお - こんなんめっっっっっっちゃ好きです 続きずっと待てます!!! (2020年5月19日 21時) (レス) id: 91fe275b3e (このIDを非表示/違反報告)
痩せたい - うわああああ好きですううううううううう (2020年5月2日 22時) (レス) id: 071f62e8cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 侑がめっちゃいい人に見えてくる (2020年4月30日 11時) (レス) id: 761bd8fac4 (このIDを非表示/違反報告)
とーすと(プロフ) - イチゴいちさん» そんな雰囲気が出ておりましたか……!!ありがとうございます。 (2020年4月17日 13時) (レス) id: 925e833cc0 (このIDを非表示/違反報告)
とーすと(プロフ) - ヒマナッツさん» ありがとうございます〜!!ご期待に添えるよう頑張ります。 (2020年4月17日 13時) (レス) id: 925e833cc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とーすと | 作成日時:2020年4月9日 22時