目が覚めたらネオン=ノストラードだった。② (ページ3)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:587 hit

タロットカード③ ページ3

そして気になったのはもう一つのノートだった。ノートを開くとそこには占いに関する知識がビッシリと書かれていた。
ネオンは我儘でどうしようもないキャラクターとして描かれているが、ネオンの能力はあまりにも他人主義だ。
比較的少ない情報で他人の未来を完璧に預言し、悪いことは回避できるように教えてくれる。だが自分自身は占えないし相手の結果を見ることもできない...。強く願ったことが念に反映されるとしてネオンは一体占いにどんな気持ちで向き合って来たのだろう。
ベッドに腰掛けノートを1ページ1ページ捲っていく、そんな折だった。
ドアをノックする音が聞こえ返事をすると、バショウとセンリツが部屋に入ってきた。
「ボス、具合はいかがですか?」
「うん、もう大丈夫」
「そうですか、では明日お買い物等ありましたらお供いたします。」
そう言うセンリツに正直あんまりショッピングとかが好きじゃない私は断ろうとしたが、色々買い揃えたい物もあるなと思い「ありがとう」と応えた。
すると少し間を置いてセンリツから返ってきた言葉は
「....あなたは誰なの..?」
だった。
「ん?どういうことだ?操られているとか...か?」
横にいたバショウがセンリツの言葉に困惑しその場に緊張感がはしった。
「ううん、操られているとかじゃないの....心音のリズムが全く別の人なのよ」
この時私はセンリツにそう図星をつかれ少し焦ったが冷静に考えれば別に敵と言う訳でもない。
今のところ、クラピカは少し警戒しなければならない人物だが....別に敵じゃないのだ。仮にもジャ○プの主人公側だし...逆に正直に話せば死が回避出来るかもしれない。
私は変な間ができぬようにとあまり使ったことの無い脳みそを数秒の間で一生懸命回転させた。
話そう、全部正直に。普通なら精神異常を疑われる案件だがセンリツならきっと信じてくれるだろう。とは言え、クロロの命を救いたいと思っていることだけは伏せておいた方が得策かもな。私はセンリツの目を見て、自分が何者なのか全て話した。