「女子会再び」(伍) ページ5
「煙々羅さん、やり過ぎですよっ……」
青ざめながらも注意するかぐや姫に煙々羅は「これ位が丁度良いのよ」と笑う。
そしてとどめだと言わんばかりの蹴りを、倒れている髪喰いに入れる。
踏まれた犬のような悲鳴を上げ、髪喰いは地に伏せてしまった。
「え……えーっと……そ、そうだ！」
妙な空気になったこの場を変えようと動いたのは金魚姫だ。
「ねぇ教えてA！」
「？」
「スサビの好きなところ！」
「荒様の好きなところ、ですか？」
おうむ返しするAに金魚姫は勢い良く頷く。
「何か言ってあげてよー顔が良いとか！ うーん……見た目が良いとか？」
言い方は変わっても同じことを言っているだけの金魚姫に、Aとかぐや姫は呆れつつもクスクス笑った。
まるで顔しか良いところが無いような言い方である。
荒は金魚姫の天敵である荒川の主と割と性格が似ているので、金魚姫的には好きなところより苦手なところの方が多いのかもしれない。
それでも今回の女子会に荒を誘っている辺り、そこそこ懐いてはいるようだが。
「彼もなかなか綺麗な長髪をしてるよねー」
復活した髪喰いが起き上がりながら言った。
「もう、髪喰いったら……そればっかりね」
呆れた様子の煙々羅を見ながら、髪喰いは薄っすら笑って頭を掻いた。
髪喰いにとっての美形要素の優先順位は髪質であるので、そうなってしまうのは仕方がないことである。
「それでAさん。スサビさんの好きなところって？」
かぐや姫もこの話題には思い切って食いついてくる。
「そうですね。私も荒様は美丈夫な方だと思います。髪も凄くお綺麗で」
「…………」
金魚姫に顔を褒められ髪喰いに髪を褒められても無表情だった荒が、僅かに頬を赤らめながら視線を外した。
この瞬間を金魚姫は見逃さなかった。
「かぐや姫ちゃん見た？ あたし達と同じようなこと言っただけなのに、この反応の差……！」
「うん……スサビさん何だか嬉しそう……！」
二人はひそひそと耳打ちし合った。
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イズモ(プロフ) - 茶々丸さん» わ〜ご愛読ありがとうございます！！…荒の声優さんに念を送ってもらいましょう！(平安京ラジオ) (2019年9月23日 18時) (
レス) id: 2950d60cf9 (このIDを非表示/違反報告)
茶々丸 - 一年経っても見させてもらってます！荒来てくれえぇぇ！大歓迎だぞぉぉお！ (2019年9月23日 10時) (レス) id: 65a910c7b3 (このIDを非表示/違反報告)
イズモ(プロフ) - 横ごりらさん» ！！確かに！荒って何か…自分のこと好きじゃなさそうな気がするんですよね…伝記でもどっちかと言うと人間より自分を責めてる感があるように思えますし…どれも個人意見ですが(´-ω-`)こちらこそ、荒のこと語り合えて楽しかったです！ありがとうございました！ (2018年9月11日 21時) (レス) id: 2950d60cf9 (このIDを非表示/違反報告)
横ごりら(プロフ) - イズモさん» ｢愚か者め！｣｢愚かな･･｣とかもよく言ってますが、｢愚か｣って、自分自身にも思っててよく使う言葉なのかな･･とも思いました>< いえ！とんでもないです！またイズモさんのお話を聞けてとっても嬉しいです！(^///^)お返事くださり有難うございました！ (2018年9月11日 9時) (レス) id: 72764b205c (このIDを非表示/違反報告)
横ごりら(プロフ) - イズモさん» 私も想像になってしまいますが、もしも叱ってくれているのだとしたら本当に優しいですよね･･･常に無表情で厳しい言動の裏では、本当は自分以外の存在をいつも気にかけてくれているのかなと思えます(；_；)いっそ本心から見下して関わらなければいいのに･･(；_；) (2018年9月11日 9時) (レス) id: 72764b205c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イズモ | 作成日時：2018年6月30日 20時
