２ ページ4
ジミニヒョンに気付かされてから(何故だか分からないけど少しムカつく)しばらく。やっぱりヒョンの言うことは当たってて。でもそれが分かったからといってこれからどうするのが最適なのか俺には分からない。そもそも、気持ちを伝える前にヌナに牽制されたのに、今になってまた好きですなんて言える？考え得る中で割と絶望的な振られ方をしていると思う。
「……ヒョン、俺どうしたらいいの……」
「わあ、珍しい。相当重症だね」
「真面目に聞いてるのに！ジミニヒョンにはちゃんと責任取ってもらわないと」
「俺が？俺が責任取るの？あ〜仕方ないヤツだなジョングギは。よし、大船に乗ったつもりでいろ！俺はアイツの親友なんだから！」
そう調子良く言ったジミニヒョンの顔は何故だかとても嬉しそうで。大船って何だよ、無責任な。ただ楽しんでるだけでしょ、このヒョン。だけど、だけど。今はそんなヒョンでもいいから少しの助けが欲しい。何かアドバイスをください。俺より二年も長く生きてるんだから。しばし思案してからヒョンは口を開いた。
「回りくどいのは男じゃないから、お前らしく行けば良いよ」
「……ヒョン、本当に俺より二年早く生まれた？」
「おい！ヒョンに向かって何言うの！また振られても知らないんだからな」
「…………または余計ですよ」
地味に傷を抉ってくるなんて、性格悪いですよ。この人に相談していいのか些か不安になってきた。若干の後悔をし始めていると、ジミニヒョンのスマホにカトクの通知音が鳴る。「ちょっとごめん」と律儀に断っていくらか操作したあと(途中「わあ〜」とか「お前本当運がいいね」とか何とか言っていた)、ひとつ息をついて前髪をかきあげた。
「ジョングガ、お前は俺に感謝することになるよ」
「急になんですか」
「この後しばらく時間空いてるでしょ、お昼ご飯行こう」
このヒョン、本当になんなんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 487人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：moti | 作成日時：2022年12月31日 1時
