少女は彼と出会いました。 ページ5
「あぁぁぁぁ恥ずかし恥ずかし恥ずかしいぃぃぃぃっ!」
「もう、Aちゃんそろそろ布団から出てください!」
野々原宅に泊まって迎えた朝。
昨日の自分の弱々しさを思いだし布団にくるまって、絶叫。
「うぅ、昨日の私、ネガティブ思考すぎ……」
「じゃあ今日はどう考えてるんですか」
顔だけ布団からひょこっと出して答える。
「イケメン襲えればそれでいい」
「おまわりさーん」
うーん、ポジティブってすごいなー。
「でも、布団から出ないと会うことすらできないですよー。」
そんな!
「あいっさー!」
布団からこんにちは!
視界の隅でののちゃんが苦笑いを浮かべていた気がするが、気にしない。
起きると決めればすぐに洗面台に行き、顔を洗い歯を磨いた。
それからリビングに行くとののちゃんが私の分の食パンを焼いてくれていた。ありがたや。
そういえば。
ハニートーストをもぐもぐしながらふと考える。
そういえば突然ののちゃんちに泊まることになったので今日着る服を用意していなかった。
ののちゃんに話すと服を貸してくれるといってくれたが、ののちゃんの服を着てイケメン三人組に会うのは何か抵抗がある。
そんな訳で寝るときに来ていたののちゃんのジャージのまま、家まで行って着替えてくることにした。
「んじゃ、行ってきまーす」
「あのー、大丈夫ですか? ここら辺の道、Aちゃんがいた頃と少し変わりましたし……」
「まあ、なんとかなるってー。今度こそ行ってきまーす」
「あっ」
ののちゃんがまだ何か言いたげにしてたけど、気にしない。さっさと着替えてこねば。
……。
言った先から迷いました。はい。
ののちゃんは道が変わったのは少しと言ってたけどかなり変わってるし。
うーん、どうしたものか。
「て、あれ?」
少し先に人。
逆光で男か女かさえ分からないが。
が、それでもよかった。人に聞けばここがどこか分かるもの。
「すいませーん」
「んにゃ?」
ちょうど返事が帰ってきた時だった。
眩しかった太陽が雲に隠される。
そして逆光で見えなかったその人の姿、形、顔が見えるようになる。
……え。
低めの背。中性的な顔。……猫耳帽子。
そうその人は。
「あ、赤城くん!?」
今日ののちゃんに紹介してもらうイケメン三人の一人、赤城輝だった。
少女は彼と出会った。
(こ、これなんてギャルゲー?いや乙女ゲー?)
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向日葵 - 消さないでください。また、小説書いた下さい。 (2016年1月9日 18時) (レス) id: 898c190cdc (このIDを非表示/違反報告)
リル(プロフ) - けさないでください!! (2014年11月12日 18時) (レス) id: f92683cf2c (このIDを非表示/違反報告)
すもも - お、終わってしまうのですか…|ω;`)この小説大好きで、ずっと楽しみに待っていたのでとっても寂しいです…(_ _lll) (2014年8月21日 22時) (レス) id: ae79c4b325 (このIDを非表示/違反報告)
らびちゅん(プロフ) - 見捨てませんよw (2013年12月1日 20時) (レス) id: 96a86579b9 (このIDを非表示/違反報告)
餅花(もちばな)(プロフ) - らびちゅんさん» お世辞でも嬉しいです>< 受験生ということで中々更新できませんがどうか見捨てないでくださいw← (2013年11月25日 17時) (レス) id: 5f0116911a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:餅花 | 作成日時:2013年2月19日 19時