異能の母になりまして【文豪ストレイドッグス】

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「大丈夫？」

着物の少女が私に向かって聞く。

「うん、大丈夫」

はぁ、何でこんなに不運なんだろうか。

「はぁ、敦、犯人は」

「国木田君」

高身長の男二人は、強盗犯の骸を見つける。

「…事故死か？」

「はい、目撃者も多数います」

ねー、早く返して―。

「おや、こんな子供まで…」

「何、子供も居るのか。親御さんは何処だ？」

エ待って、どうしよ。

「あ、エ…お、お使い！」

「はぁ？」

「お使い、してたけど、暑くって疲れちゃったの！」

嗚呼、きっと今は苦笑いになってるだろうな。

「はぁ、なら、とっとと家へ帰れ。此処は、子供のいてよい場ではない」

ええ、ええ見たらわかりますよ！

「さ、さよーならー」
　
＿＿＿＿＿＿＿＿＿人殺し。

出口へ向かう足が止まる。

「…大丈夫？」

青年が訪ねる。

「…人殺し…？」

「…御嬢さん？」

＿＿＿＿＿＿＿＿人殺し。

あれ、誰の声だろう。

真っ暗なところで会ったあの人と似ている声。

くぐもってて、はっきりとは分からない。

ただ、自分は何か大切なことを…

嗚呼、手紙に書かれていた。

憶えているさ。

【異能は簡単に人を殺める】

【異能は、何でもあり】

「あ、…お兄さ」

「どうしたの？」

「わたし…」

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿異能、は何でもあり


　
　

　


　


　


「わたし、ひと、ころした」

　
　

　

　


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