俺はモテたいです！！！【男主】

モテない俺の5日目 ページ6

『よぅ！中也！！』

「帰れ。」

すぐにドアを閉めようとする。中也。俺はそれを阻止すべくドアの間に手と足を挟む。

うおぉ！！頑張れ俺の半身！！

「てめぇ！離しやがれ！！」

『人の顔見てすぐに閉めるとか失礼と思わんのか！』

「どうせろくな事じゃないだろ！帰れ！」

『俺への信頼感ゼロ！？話くらい聞いてよ！良いワインも持って来てるから！』

ワインを見せると中也は渋々ドアを開いてくれた。チクショウなんて現金な奴なんだ。

「で、話って？」

『俺の愚痴。』

「やっぱ帰れよ。」

そう言って玄関まで連れていかれる。

『待って！？やめて！？同業者の愚痴くらい聞いてよ！ていうかちゃっかりワイン飲んでんじゃねぇよ！』

飲んだからには愚痴聞いて貰うからな！

そう言って俺は玄関で踏ん張る。数分攻防して、中也の方が折れ、一緒にワインを飲む事にした。



_____一時間後



《中也視点》

『なぁちゅぅやぁ！！なんでおれはモテねぇんだよぉ！！』

「知らねぇよ！！引っ付いてくんな！」

普通たった数回飲んだだけで、こんだけ酔っ払うかぁ？酒に弱すぎだろ。

『どいつもこいつもぉ！どうせ肉食系男子か、ロールキャベツ系男子がいいんだろぉ？？グイグイ来て欲しいんだろぉ！？』

目の前で俺の家の机を叩くA。なんか机、ミシミシいってねぇか？

『壁ドンか！？顎クイか！？そそそそそそそそれとも、きっキスとか、か！？おっ、俺だってぇ！』

「やめとけ絶対無理だ。」

つい出た言葉に、Aは胸を押さえて倒れる。どうやら図星をつかれた様だ。

『うぅ…ちゅうやはいいよなぁ。どうせモテるんだろぉ？しってるよ。お前オラオラ系っぽいし…』

そう言いながら、涙目で俺を見つめてくるA。

ていうか、さっきから変な単語ばっか言ってるが、なんなんだ？

『おれだってぇ。おれ…だってぇ。』

机に突っ伏し震え声で何かを呟いている。そろそろ眠たくなってきたのか。Aはウトウトしている。

「はぁ…ここで寝んじゃねぇよ。」

俺はAを担いで、寝室に置いておいた。

「さて、残りの酒は一人で飲むか。」

後ろでグースカ寝ている馬鹿を背に俺は一人酒を楽しんだ。……ウメェなこのワイン。

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