俺はモテたいです！！！【男主】

モテない俺の27日目 ページ32

「着いたぞ、さっさと構えろ。」

『早い早い早い。』


新人は訓練所に着いた途端異能力を出し臨戦態勢に入る。最初に手合わせした時よりやる気…いや殺る気満々だ。


「訓練所なら手合わせをすると言ったのは貴様だろう。」

『それはそうなんだが…その前に一つ質問させてくれねぇか？』

「…手短に言え。」


良かった、一応聞いてくれるみたいだ。大分不満げだけど。


『お前の狙いを聞きたい。』

「…僕の、僕の狙いはあの人に認められる事だ。」

『あの人って？』

「太宰さんだ。」

『どぅぇ！？？』


だっ、だっ、太宰！！？太宰って、あの太宰か！？
いつも息をするように俺に嫌がらせをしてきて、
女性に節操がなくて、
性格の悪さで言ったらポートマフィア内で右にでるものはいない、
あのロクデナシの太宰か！？

あいつ遂に未成年に洗脳をっ！

…ってん？


『ちょっと待てよ！太宰に認められる事と俺と手合わせする事は全く関係ないだろ！？』

「貴様はポートマフィア内でも体術において一、ニを争うほどと聞いている。」

『おっ、おう。』


まぁ、体術に長けてるってだけだし、実を言うと太宰みたいな性格の悪い頭脳派の相手するのは嫌いなんだよなぁ。


「太宰さんにも一目を置かれている貴様を倒せば、太宰さんも少しは僕を認めてくれるかもしれぬ。だから貴様を倒す。」

『なるほどなぁ。』


結構無茶苦茶な理論ではあるが、一応それなりの理由はある訳だ。

これは…かなり面倒くさいぞ？

また気絶さした場合再チャレンジの無限ループは避けられないし、手加減した場合も余計新人の恨み買うだけだ。


……………どうしよう。

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