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シガーキスをする時、松田は私の後頭部に手を回す。

そして、私の煙草に火がつくと、とても優しい眼差しで見つめてくれる。

その後にクルクルと私の髪を、その長い手で弄ぶ。

私に触れる松田の手が、指が。

私に向けられるその優しい眼差しが。

とてつもなく好きで好きで堪らない。

だけど、いつか。

あわよくば私の唇から煙草を奪って、松田の唇を重ねてくれないかと、ある訳ない期待を抱いている。

そんな私が嫌いだ。









ある日、喫煙室で煙草を吸っていると、後輩の愛川さんが声を掛けてきた。

愛美「橋本先輩。」

『なに。』

愛美「……その煙草の火、松田先輩に貰ったやつですか。」

『……そうだけど。』

それを聞いて少し俯いた愛川さんは、決心したように言った。

愛美「松田先輩から離れてくれませんか。」

『……どういうこと?』

思わず声が低くなってしまう。

少したじろいだ愛川さんは負けじと言った。

愛美「幼馴染だか何だか知りませんけど、いつまでも松田先輩の隣に居ないでください。松田先輩も、橋本先輩が付き纏うように傍に居てうんざりしていると思いますよ。」

ひゅ、と喉がなった。

『……なんでそう思うの。』

平静を装って聞く。

なんで隣に居ちゃ行けないの。

なんで松田じゃなくて、貴女にそんな事を言われないといけないの。

愛美「松田先輩の隣は私の居場所なんです。」

『は……?』

愛美「橋本先輩が居ると、隣に居られないんですよ!!」

ふと、視界の隅で何かが動く。

廊下の角から靴が見える。

伊達班長の靴だ。

班長には、情けない……みっともない姿は見せたくないな。

愛美「正直邪魔なんですよ。だから、離れてくれませんか、松田先輩と私の為にも。」

『……それは…』

嫌だ。

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星海月(プロフ) - ぷりんさん» ありがとうございます!私の作品で幸せを感じて頂けたんですね!それを聞いて私も幸せになりました!生存ifが納得いく物になるように頑張りますね! (2023年3月24日 8時) (レス) id: 479756ea9f (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん(プロフ) - はじめまして!とても良かったので思わず初コメ失礼します!最後のシガーキス、切ないながらちゃんと幸せも感じられるような、なんだか不思議な幸せを味わえました…。(語彙力)松田推しなので、生存ifも楽しみにしてます!(泣 (2023年3月21日 10時) (レス) @page20 id: cc0d0ef556 (このIDを非表示/違反報告)
星空海月(プロフ) - まみこさん» ありがとうございます!優しいお姉ちゃんの彼氏も読んでくださったんですね!番外編ですね、頑張ってみます。(返信遅れてすみません…) (2023年2月20日 20時) (レス) @page4 id: 479756ea9f (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 応援してますぅううううう!!あと優しいお姉ちゃんの彼氏も是非番外編作って欲しいですっうう!!(なんかウザくてすみません) (2022年12月14日 17時) (レス) id: 9d3f4398ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星空海月  | 作成日時:2022年12月14日 17時

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