好きな子の胸を触ってしまった。【赤葦京治】

事故に遭ってました。29 ページ30

.



幸希side



「 ごめん、A…！遅くなった…！！ 」



ダッシュで教室に駆け込み、メロンパンを机の上に置いて、へたり込むあたし。

Aはその姿にびっくりしながらも、顔を覗き込み言った。



「 大丈夫ゆっちゃん…？何かあったの？ 」



心配そうにあたしを見つめるAに、あたしは先程の出来事を話そうと思ったが喉元で止めた。

一応言わない方がいいんだよね、こういう時は…？



「 ううん、別に何でもない。それよりさA…放課後、男子バレー部の見学に行かない？ 」



走ってる途中に思いついた、あたし精一杯の作戦。

金チャラ先輩が『どうすればAと赤葦がお互い両思いってことに気づけるか』的なこと言ってたよね？

確か赤葦はバレー部だから、そこでうまいこと二人の関係を近づけられればなーと。



「 えええ、ばばばばバレー部！？ 」



Aがびっくりしながら叫ぶ。

バレー部と聞いただけでこの反応か……くそ、なんか悔しい赤葦の野郎ムカつく。



「 ゆっちゃんバレー部に入るの！？ 」



「 えっ 」



「 そっかそっか分かったよ！！ゆっちゃんは実はバレー部に入りたかったんだね！？うん！私も行くよ！！ 」



「 えっえっ 」



いやいやいやいや、何故そうなる！？！？

あたし、しっかり“男子”バレー部って言ったよね！？


満面の笑みを浮かべるAに困惑していると、授業開始のチャイムが鳴った。

あたしは反射的に体を縮める。



「 Aすまん…！じゃあ放課後！ 」



「 う、うん…！ 」



ま、まぁ結果オーライなんじゃね…！！

Aとバレー部に見学行くことになったし！！

あ、そういえば金チャラ先輩って何部なんだろ…？近い内に聞きにいくか。


あたしはそんなことを考えながら、教室を出て自分のクラスに戻った。

…もちろん、怒られたのは言うまでもない。



△▼△



リアル多忙で更新遅くなりました＞＜

ごめんなさい…！







.

事故に遭ってました。30→←事故ってました。28

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す